Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

からくさ図書館来客簿 仲町六絵

からくさ図書館来客簿 ~冥官・小野篁と優しい道なしたち~ (メディアワークス文庫)
からくさ図書館来客簿 ~冥官・小野篁と優しい道なしたち~ (メディアワークス文庫)
著者:仲町 六絵
出版社:アスキー・メディアワークス
発売日:2013-05-25
カテゴリー:本

ひじょ~に残念な状態に。
と言うのもデビュー作はただひたすら作者が「書きたい!!」「楽しみたい!」と言う気持ちが突き動かされて誰に評価されるなんて気にせずひたすら書きたいものを書きました!と言う力強さや魅力があったのに、3作目になるとしっかりメディアワークスだけに通じる読者層をかなり意識した設定になっているためにこの作者の良さが半減。
登場人物も読者層を意識して細め眼鏡美青年、ヒロインは栗色の髪の長い美少女…と鉄板と言っちゃなんですがただのワンパターン、童貞の妄想にひたすら付き合っているだけ。
この手の軽いものしか読んだことのない読者の為にわざと今風の軽さを身にまとっているのが逆に「アイタタ」感に通じてしまう。
いっそのこと『典医の女房』レベルの格調高さを前面に押し出した方が良かったかも。


とはいえ、第三話の『葵祭』は不覚にも涙が出そうに…
特にヒロインの時子の過去を表わしたもので「2歳で斎院、4歳で斎院の地位を追われ後はただ生きた屍、軟禁または幽閉の身…」。
葵祭行ったことがあります。きらびやかな祭りの裏であれは呪いなんですね。
篁(たかむら)が冥界に行くのに使った井戸のある「六道珍皇寺」にもいったことがあります。
「迎鐘」もそうとは知らずに突いて帰ってきました。
こうやって自分では無意識に選んでいる本に色々とシンクロするものがあると「本に呼ばれて読んでいる」と言う気が常にします。
仲町氏は京都の人なのかな??それとも研究していたひとなんだろうか?
あまりにもなじみ過ぎている気がするのですが…


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


にほんブログ村


にほんブログ村 本ブログへ


にほんブログ村