結婚の嘘 柴門ふみ
- 結婚の嘘
- 中央公論新社
- 本
見返しにこんな言葉が
結婚生活とはいわば冷蔵庫のようなものである。
冷蔵庫に入っている限られた素材で、
いかに美味しいご馳走を作り出すか、それに似ている。
決して、他人の冷蔵庫を羨ましがらないことだ。
この言葉は著者が31歳の時に出版した本に書いたもの。
夫と言う人物は、冷蔵庫に残された食品材料であります。
つまり、こちらの腕次第で、おいしくも不味くもなるのです。
(中略)
限られたものの中で工夫して、そしてより高いものを目指していく------
これが結婚生活の技術ではないでしょうか。
いま読み返しても、、間違ったことはいっていません。
しかし、なんとまあ、甘かったことよ、と言うのがこの年になっての
正直な感想です。
この31歳に「悟った」ことを読んでも「確かになあ…」とうなずきまくりなのに、
現在結婚40年を目前にした人がさらに「悟った」事が書かれています。
(まあ、ぶっちゃけ「あきらめ、流す」ことを身に付けるべし!となるのですが…)
花嫁衣装の白無垢は死装束p67
後に花嫁衣装の白無垢は実家に対する死装束なのだと知って
愕然としました。
角隠しは、ムカッと来て頭に生える「角」を隠すことを意味します。
日本において結婚式というのは、結婚生活は苦労が多いことを前提として行う儀式なのです。
結婚は互助会であるp97
例えば私は「結婚は互助会だ」と捉えることで楽になりました。
病気になったときに病院へパジャマを届けてくれたり、
支払いをしてくれたり、他人には頼めないことをやってくれる人材だと
割り切れば、夫はやはりありがたいものです。
妻の不満は永久不滅ポイントp105
日常生活の中で、妻は夫に対する不満を「一つ、二つ…」と数えているのではないでしょうか。
一つ一つの出来事は些細でも、何百個も重なれば深刻な問題と化します。
しかも妻が夫に対して抱いた不満は永久不滅ポイントなのです。
夫はマイナスポイントを作る度に、それなりのフォローをしているつもりかもしれませんが、プレゼントを貰ったり、ちょっと家事を手伝ってくれたところで、妻にとってはソレはソレ、コレはコレ。
マイナスポイントが消えることはありません。
とまあ、「あるある~~~~~」と読んで共感するのは女性のみで、
男性陣は「…」となる一冊。
面白かったです!
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