Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

図書室の魔法 上 ジョー・ウォルトン

図書室の魔法 上 (創元SF文庫)
図書室の魔法 上 (創元SF文庫)
著者:ジョー・ウォルトン
出版社:東京創元社
カテゴリー:本

創元SF文庫から出版されており、説明に「英国幻想文学大賞受賞作」とあるんですが自分の想像していたSFとは違い、どちらかと言えばSF小説大好き少女の日記を通じて彼女の体がどうしてああなったのかまた双子の片割れはどうして死に至ったのかそして母親を「狂女」もしくは「魔女」として恐れるのか全く説明がなされぬまま話がどんどん進んでいく。
まあ普通だとあまりにも偏った構成ゆえ下手すりゃ途中放棄の憂き目は必須なのに、これは訳者が原作者の意図を読み取ってかなり高度な訳を施しているのか飽きささずに読み終わる。
日本語にブレが無いというか、翻訳物にしたらものすごく読みやすい文章。注釈も抜かりなく。
また、「私はこれだけのSF小説を読んでいるんですよ。どうすごい?」って下手すりゃ作者の自慢話になりかねないのに、嫌味になっていない。
ただ、「フェアリーが見える」など若干電波系でもあるので色々な意味で読者を選ぶ一冊。
合わない人はトコトン合わないだろうなあ…


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