Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

天山の巫女ソニン 菅野雪虫


天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕 (講談社文庫)
天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕 (講談社文庫)
講談社
2013-09-13

この本は『水族館ガール』が一般小説からジュニアに格下げされた…いえ、
読者層を広げたのとは逆に児童書から一般書に格上げされたと思われる。
と言うかこの作者元々は児童文学新人賞を受賞した作品を改題加筆した本作で
デビューしたのだとか。
確かに言葉選びは「児童書」を装っているが中身はしっかりドロドロと
世俗にまみれたいや~~~~~~~~~~~~~~~~~~な感じがにじみ出ていて
冒頭に私が「負」の感情に毒された文を書きたくなるような要素がいっぱい。
え?誰ですか?いつも毒まみれが通常運転でしょ、っていうのは?


なんていうのかなあ、一見口調は優しく柔らかいのに実は毒まみれと言うか…
「児童書」にありがちな要素満載なのになぜかもやっとするのよ。
世間の大人と言うか親はこの「一見児童書」に惑わされることなくというか
子どもに本を与える前に親が読んでこれは一体どんな話で本当に子供に
読ませても問題ないか?と考慮するぐらいの余裕が必要なのでは?と。
それとも今時の児童書の大半はこんなレベルで毒々しいのだろうか?
まあねえ…自分が子ども時代に読んだ児童書とは時代が変わっているからねえ…
となるとむしろ『水族館ガール』の方がよっぽどメルヘン臭漂っているよなあ…
ラノベと一般書の境が本当に判らなくなっている現在、実はラノベは
児童書レベルなんだろうか??中二病と言う言葉がある位だからねえ…