Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

女ってなんだ? カレー沢薫

女って何だ?
女って何だ?
キノブックス
2018-04-18

ジャケ借りした一冊ですが、正直、読んでいて
「これはおもしろいのか?そうでないのか?」と言う疑問を持った場合、
私の場合は前半に関しては「おもしろくない」と言う感想。
と言うのも、この人、例を挙げている割にその例があまりにも
マニアックすぎて「ナンのこっちゃ?????」状態が延々と
羅列されているので段々理解不能で読むのが疲れてくるのですよ。


例えば私のブログを読んでくれている人(世代)に向かって
『ヤマ×』はぎりぎりOKだとしてそれを「ガンダ×」にすると
途端に「う~~~ん」度が確実に高くなり、ましてや
「エヴァンゲリオ×」で例えたら「なにそれ?????」みたいに
なる感覚。(もちろんこの人の場合は「エヴァンゲリオ×」級です)
あ、もし「自分はエヴァンゲリオ×の方が例えとしてわかりやすい世代」
と言うのであればコメントにて一報よろしく!


そんな風に話をする対象に合わせて自分の言い方を変えるって
言うのは日常「普通」の事だと思っていたのですよ。
けれど、この人は自らが「コミュ症」と何回も繰り返すように
例えのレベルを一般レベルまで下げることなく独自路線を
突っ走ってます。注釈がとりあえずついているものもあるけれど
無い方が多いのでやっぱり「?????」状態が続きます。
リアルでも時間がある人、精神的余裕がある人が
こんな人を相手にすることは可能かもしれませんが、
そこは時代の呼び名が変わっても「忙しい」のが一般の今の世で
いちいちこの人(タイプ)の言っていることに「何?」
と立ち止まって聞いてくれる人はほぼおらず、それどころか
「あいつは何言っているのかわからない=ほっておこう」
と言うことで「存在を無視」という対処法がなされるのかと。
無視、と言うことで今度はさらに人と接する機会が失われ
「あんた、もう少しわかりやすい言葉で人に通じる言葉で
言ってくれない?」と言う親切なアドバイスを受ける機会すら
与えられずどんどん負のループになるんだなあ…
と内容そのものよりもコミュ症について考えさせられました。
一方、後半に入り食べ物に無関心の人間による食レポレベルの
内容に危機感を覚えたのか担当による「××女について考察せよ」と
わかりやす過ぎてツボが押さえられまくったメモが紙面の大半を占め、
それについて突っ込みを入れている文章の方が非常に面白い!
なるほど。この人、自分でゼロから書くのではなく、
人の書いたものに突っ込みを入れる時に才能を発揮するタイプ
なのだな、と。まあ、私と同類か。


この人は漫画家でもあり、こんなコミュ症でありながら会社員をも
兼業しているそうで。会社の人、大変だろうなあ…
例えば商品の説明をする仕事をこのタイプの人がして、聞き手が
「は?」と言う表情を浮かべたり、直接「××ってどういう意味ですか?」
と質問された場合、非コミュ症の人は「××」と言う言葉を繰り返さず
「△△を○○したものをですね…」とより噛み砕いて説明する
って言う手段を取ると思うのですよ。
しかし、どうもコミュ症と言う人は「××って何?」って聞かれたら
「××は××です」と同じことを繰り返して、相手に分かってもらおうという
努力(?)をしないというか真剣に思いつかないみたいですね。
わざとでも嫌がらせでもなんでもなく。


本の内容以前に、この人が「既婚者」と言う点の方が驚きなので、
相手の人はどんな人で普段どんな会話をしてコミュニケーションを
取っているのかそっちの方が知りたいというか興味がある。
(上手くいけばコミュ症対策のマニュアルを作れるのではないだろうか?)