江の島ねこもり食堂 名取佐和子
- 江の島ねこもり食堂 (ポプラ文庫)
- ポプラ社
- 2018-08-03
- 本
世にある「食堂系」&「猫」の
「これを押さえておけば8割は騙して売れる」モチーフ満載本の
類かと思いつつも気にせず借りたのですが、
結構それなりに工夫した内容でした。
題名の「ねこもり」は「猫森」「猫盛」と言った店の名前かと
思っていたのですが「墓守り」ならぬ「猫守り」をする女たちの
「血」の「歴史」を江の島と言う土地柄の遍歴を背景に盛り込んだものでした。
歴史を背景にしているのでそこに重きがある部分は結構面白かったのですが
今の時代の人間の知能指数&興味を惹くための今どきの要素を盛り込んだ
途端に残念な感じ。
突っ込みどころとして、最初に考案した丼の味に近づけるための
努力を記したノートをいくら夜逃げと言っても計画的なので
持ち出すこともできたと思うのに置いていくとか、
同性の愛想のいい女子大生にもまともな対応ができなかった子が
異性それも黒人と関係を持って子供を出産するってどうやって
そこまで行きつくことができたの????????など。
帳尻合わせとしか思えないのが残念。
と、私の様に性格の悪い人間が読むとこんな感想になりますが
中高生が読むには問題ないレベルだと思います。
借りたのは一般図書棚でしたが。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。