Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

路地裏のあやかしたち 行田尚季

路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)
路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)
アスキーメディアワークス
2013-02-23

「あやかし」と言うラノベではもう手あかが付きすぎて
お腹いっぱい状態のジャンルにおいて「表具」と言うものを
小道具に持ってきた途端「あら、いい感じ」の仕上がりに。
願わくばこの本が作者のデビュー作ということからも
個性を持ち続けて書いてほしい。
正直、どの作家さんも1作目は読みにくい言葉使いをする
ということすらも「個性」と言えるのに、
2作目から急に行儀よくなってラノベテンプレの
没個性作品ばかりになるのがホントこの業界。
作家を育てるのではなく潰しまくる方向にあるだろ!としか
思えなくて。


本作でも「ラノベお約束用語」が盛り込まれていた。
例えば有川浩さんのデビュー当時ならお約束の様に
「逆鱗に触れる」「篠突く雨」がどの本にもあり、
それが「蒼天」がでてくるようになり、
今どきの小説には必ず
p149の「瞠目(どうもく)」
p268の「半眼(はんがん)」
が判で押したように出てきます。
今回は見つけませんでしたが「括目(かつもく)」もあります。



もう、「それしか知らんのか!!!!!」って呆れるほど
どの本にもバカの一つ覚えの様に出てきますから。
違う作家が同じ言葉をどの本にも使うから没個性になり、
プライドのある作家なら別の言葉を使って表現して欲しいです。