Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

カーリーⅢ 高殿円

カーリー <3.孵化する恋と帝国の終焉> (講談社文庫)
カーリー <3.孵化する恋と帝国の終焉> (講談社文庫)
講談社
2014-10-15

これはまた何と言いますか…
この3巻目から前作2巻とは違って出版社も
「講談社」からの正式(?)発行となり、
話も4年後からのスタートとなるのですが、
前作と全く違っていて「別物」意識で読まないと
痛い目に遭います。
前作までは脳内お花畑ヒロインにイライラさせられていたのですが、
今回は冒頭の某人物のモノローグから始まり、
ハッキリ言って「偏差値60以上が望ましい」レベルの難解さ!
当然、そこに至らない私はその部分だけで正直、リタイアしそうに…汗
何とか読み進めたものの、これはもう「ラノベ+少女小説」ではなく
「インド独立に向けての歴史小説」「大河小説」。


日本人にとってインド独立と聞けば「ガンジー 無抵抗主義」これぐらいを
押さえていれば最低テストで1点は取れるかと。
ガンジーが正義、英雄、みたいな「刷り込み」がなされていると思いますが
こうやって歴史の裏側を知ると、それって本当に正しかったのか?と言う
気になります。
リアルに今、香港がデモが起こって大変ですが、これも元々イギリス領だったのが
中国に「返還」されていわば「文化の違い」が表面化したものだと思う。
今までの価値観をごろっと覆されて、抑圧されて、それに黙って耐えろ、と。
溜りに溜まった不満が出てきた結果が今回の騒動に繋がっているとしたら…
とまあ、色々無関心でいたことがポロリ、ポロリと表面化してくるわけですよ。
歴史を知れば。
それを自分たちに都合のいい事だけを後世に伝えているのが学校で習う
「歴史」なのかもしれない。(教科書の検閲って…)
(個人的には台湾の様に香港も一つの独立した「国」になってしまえばいいのに…
とか無責任に思ったり)


今やメディアは自分たちに都合のいい側面しか報道しない、ってのは
暗黙の了解になりつつある。
特に治世者にとって有利になることしか報道させない向きもある。
「n国党」の様に「中にいた人」が反乱を起こしたように、
「それ、事実と違いますよ」的な事を暴露する勇気を持った人がこれからは
もっと出てくると思う。
「お金払っているから見る」「N×Kが間違ったことは言わないだろう」
と言う心理を利用して「嘘の情報」を流して「情報操作」するために
あれほどまで時代に逆行してまで「徴収活動」しているのでは?と
疑っています。私は。
簡単に言えば「政府にとって有利な洗脳装置の普及」。
皆同じ情報を共有していれば、同じ方向に向かせるのは簡単。
Tvなんて見なくても生きていける。


「あれ?これってどうなの?」と日々の生活の中でのちょっとした「違和感」に
敏感になっていないとトコトン流される。
流された結果が「戦争」であった場合、流された方に「責任」があるのは
これまた歴史が既に証明済みなのですが。
と、さすがに読み応えのある本を読むと、感想もちょっと賢い目になって
しまいました。笑


無知であること、無関心でいることは罪である。
知ろうとする姿勢、理解しようとする努力こそが大切。