残念な警察官 古野まほろ
- 残念な警察官 内部の視点で読み解く組織の失敗学 (光文社新書)
- 光文社
- 2016-03-17
- 本
『セーラー服と黙示録』シリーズを読む限り
「本当にこの人は東大卒で元警察庁キャリアで警察大学校で教授なんか
していたのか?」とその経歴に非常に疑問を持てしまうレベルの
一般小説とは言い難い文章を書く筆者の「元警察官の立場で書いた」新書。
第1章 桶川事件 ~警察署が機能不全に陥るとき~
第2章 神奈川事件 ~本部長独裁の下で~
第3章 新潟事件 ~社会と市民からの遊離~
第4章 石橋事件 ~共感力と想像力の欠如~
と上記4つの「四大不祥事」を例に挙げているのですが
この4つを挙げられて即「ああ、あの事件ね」と
思い出せる人ってそういないはず。
よくて一つ目の「桶川」ぐらいかと。
あの事件によって世間に「ストーカー」という言葉を
認知させ、後の「ストーカー規制法」に繋がったので。
次に3つ目の「新潟事件」ですが、
この事件名ではピンと来なくても
「9年間監禁されていた女性がある家から見つかった時に
えらいさんが一泊旅行に行っていた挙句、雪見酒三昧かつ
賭けマージャンをしていた」位の説明をすれば
「ああ、そんなことも…」と思い出される方もいるかと。
※本書内でこの説明の時なぜか
「麻雀」を「マージャン」とも「麻雀」とも表記せず
「まあじゃん」
とひらがな表記し続けたところに、この作家って本当に東大卒?と
新たな疑問というか性格の悪さみたいなものを感じます。
後の2つの事件はあらましを書いても思い出せる人はほぼ
いないと思うので割愛。
そんな風に割愛というか一般人にとっては記憶に残らない
事件を「四大不祥事」って言われてもなあ…
で、結論を言えば警察組織の複雑さ、
著者曰く「樹海のような組織」だからこそ本来は
「誰が見ても透明なわかりやすい組織」にするために
警察に奉公し続けて一生を終えるのならまだしも
自分は本人の弁によると「夢を与える職業」の
「ミステリー作家」になって日々安泰&安穏な生活を
送っている、いわば
「安全な場所に逃げた人間」が
過去の職場のことをあれこれいう資格は全くない!
と思います。
正直、四大事件についての説明を読んでいても
「後からだったらなんとでも言える」としか感想はなく。
後出しじゃんけんで偉そうに言うな!怒
ワイドショーなどの何らかの事件があったら
したり顔で何とか専門員の××さんと紹介されて
偉そうにコメント吐いているのと同類!
その組織でもはや関係ない立場にいるのなら黙っとけ!
酔っぱらいの仲裁に入った挙句、投げ飛ばされて
前歯3本+あごの骨を折った女性警察官ぐらいの…
まさに死と隣り合わせの「現場」にいた人間が言う(書く)のならまだしも
所詮は書類だけを見てキレイ事を言っている=内部者ではなく外部者と変わらない
立場の人間がいかにも書きました!レベル。
やっぱりこの作者嫌い。
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