ファンム・アレース5下 香月日輪
明けましておめでとうございます。
相変わらず季節感全くゼロの記事をアップしております。
- ファンム・アレース(5)(下) (講談社文庫)
- 講談社
- 2017-06-15
- 本
僕らの旅は終った…という事でラスボス=魔女 との対決。
そして全巻に張り巡らされていた伏線の見事な回収!
巷に多数あるミステリーと標榜している物も
ここまで緻密に計算されて書いてくれたら読後感が
すっきりするよなあ~レベルでした。
作者のあとがきに私が疑問に思っていたことも書いてあった。
p182~
一巻目が出た後、読者から「渡世人とかワニとか、自分たちの世界に
いるものが出てくるとしらける」という意見をもらった。(中略)
私は「これからも、和風な表現や既存の物を出してやろう。ひひひひ」
と思った。
中二病ぽいのはこういう理由でしょうか?
あと、この続きにあるこの言葉が作者の一番言いたいことでは?p183
大きな不幸や困難に見舞われたら、それに苦しむのは当たり前のことで
でも、それに「押しつぶされて」いいわけがないのだ。
時間はかかっても、手間はかかっても、いつかは必ず克服できると
信じて、前を向いて進むしかないのである。
それは、その人が大きな力を持っていようがいまいが、関係ない。
不幸や困難の大きさも関係ない。
ただ「その人の個人」の問題だからだ。
その人個人が「そうする」か「そうしない」かの
問題なのである。
私の描く主人公は常に「そうする」者である。
だから、幸せになれるのである。
前世療法で私が言われた「気付き」と似た感じ…
本書は2011年発行という事ですが、作者は2014年に病死された
とのこと。もし、自分が難病であったとしてもそれを常に前向きに
捉えて「克服すること」を念頭に置いてのあとがきなのでは…と
思った次第。
元旦にもってこいの引用でした!笑
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