Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

必ずもめる相続税の話 福田真弓

必ずもめる相続税の話―大増税時代の失敗しない相続税と相続対策
必ずもめる相続税の話―大増税時代の失敗しない相続税と相続対策
東洋経済新報社

読んでいて段々気が重くなっていったため、読むのにかなりの日数を要しました。
自分以外の人が「主たる稼ぎ頭」=専業主婦・主夫の人はたぶん、気が滅入る
内容かと思います。少なくとも私は「知らなかった…ボーゼン」状態でやる気が
無くなりましたから…


というのも、
p20~以下驚愕の事実が列記されてました。(抜粋します)

日本では法律上、夫婦は「別」財産制だという事をご存じですか。

夫が稼いだものはあくまでも「夫」だけのもの


夫と離婚もしていないし、夫が亡くなってもいないのに、夫が稼いだお金を勝手に妻が自分の預金口座に移してもそれは

名義預金=通帳の名義は妻だけど、実際には夫のものである預金」にすぎません。


専業主婦のへそくりは元々は夫が稼いだお金なので、いくら貯めても

妻のものではなく夫のもの」です。

たとえ毎月3万円のへそくりでも、50年間続ければ1800万円もの

大金に。相続が起きた時には「名義預金」と呼ばれ大きな問題になるのです。



もうがっくりってものじゃなかったです。
「内助の功」=評価額0円! 
ってもんですから。


じゃ、何?
バーベキューコンロといった不用品をチマチマ売りに行って
100円儲けて(?)も意味ない。(これが千円といった単位でも無駄働き…)
今迄のちまちま・せこせこ生活をしてきた自分って…
というわけで、救いの手としては夫と「贈与契約書」を交わすことによって
=例えば年1100000円妻に贈与します、と書面を交わして居ればOKみたいなことが
書いてあります。でも実際問題、今の家計を考えて
月9万×12か月=1080000円 (贈与税がかからない金額)
を贈与してもらえると思います?うちは無理ですよ、月9万なんて。
だからこそ身の丈を考えて小銭をチマチマ集めていたのに…
なら「消費」という形をとれば「贈与」でも何でもない、ってことで
月一回の贅沢として「ドンペリ」開けます?
ハイブランドバック買います?ってなりませんか?
だって、自分の「内助の功」が全く評価されていないんですよ?
あほらしくてやってられっか!!!!!!怒 ってなりました。


へそくりは自分のものにならない、という事は一旦置いておいて
次に「勘弁してくれよ~」と思ったのが例として親の財産の把握。
死後10か月以内に税務署に申告しなければならない…ってことですが
親の財産、一体いくらある、どこに預けているってすぐにわかります??
親子二人暮らしで「私に何かあった時は、ここにお金があるからね」みたいな
人は別として普段離れている親子が急に言われても…ってなると思います。
もっと言えば、今どき共働きが普通になりつつあり財布は別!って割り切っている
ご夫婦も多いとか。
そんな状態で、何とかA銀行に1千万、B銀行に3千万計4千万の貯金がありました!
って税務署に申告したとします。
後日、税務署が「C銀行に3千万ありました。追加課税させていただきます」
なんて言われた日には
「え~自分たち(税務署)の方が亡くなった人の預金状態が
完全把握できるのならそれならいっそのこと
『お宅は7千万あるので、それに対しての課税額は…』
って言ってくれた方がいいじゃない!!!!怒」
ってなると思います。
だって、税務署にはガラス張りの丸見えなんだから。
もっと言えば「専業主婦の財産は妻のものではない」なんて知らない人にしたら
「え~自分名義の通帳まで申告しないといけないの!!!!!」ってなりますよね。
明らかに自分のパート代を「お小遣い」にしている分は別として、現在の私の様に
全く働いていない無収入の状態の時に「新規の定期預金50万があるのはどうして?」とか税務署の人に言われたら「え~と…へそくりです」ってことになるわけで。


親子、夫婦と言えども互いの財産がどこにいくらあるかわからない。
その複雑さを少しでも簡単にするための制度が「マイナンバー」=紐付け
なんだな、とやっと理解した次第。
裏を返せば「相続税」を取りこぼすことなく徴取するための制度なんですね。毒
皆の為に使われるのはあきらめがつきますが、どこぞの桜なんかみちゃいねー
人たちに使われるような政治が横行していること自体が許せませんが。


あと、実家の家の相続とか載っていたんですが、もうわかりません。
家屋・土地はいりません。現金だけ残しておいてください。(切望)
「相続税」は「現金・一括払い」が前提です!
あれだけ「キャッシュレス」を声高に叫んでも「制度の矛盾」は存在します。
売れない土地がいくらあっても困るだけです。
それを親世代も頭がシッカリしているうちに「遺言」「生前贈与」なりで
対策しておいてほしいと思うけど、うちの実家はもう手遅れ。
この「相続」のめんどくささを考えると「誰かが亡くなる」って
ホント「憂鬱なイベント」の何物でしかないと思う。
読んでるだけで「白髪」増えた気がする…


偶然、このブログに行き当たった方々へ。
まだ、対策が取れるのであればしっかり勉強して「自衛」なさってください!!