Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

人生100年時代の年金戦略 田村正之

人生100年時代の年金戦略
人生100年時代の年金戦略
日本経済新聞出版社

年金の本を読んでいて思ったのは「軽い読み物系」か「堅苦しい」系のどちらか。
本作は後者!笑 おかげで数ページ読んでは閉じ…の繰り返し。
でもこの本を読んでわかったのは「軽い系」が詳細は年金機構に問い合わせを!と
丸投げしたのが「各個人によって年金受取額は全部違う」ので一律一定額を全員に
時期が来たら払いますよ、という事では無い!ということ。
まさに千差万別、年金を受け取るまでに各個人がどのような「人生(働き方)」を送ってきたかの総決算!と言っても過言ではなく。
また、年金受給できる年齢になったとしてもまだまだ現役で働きつづけるのであれば
繰り下げとして割り増しもあるので「自分が何時どのような形で受け取るか」としっかりと自分で判断しなければならない、ということ。
また、一昔の年金がそれだけで十分暮らしていけたのに対して、今の年金の立ち位置は「年金保険」であって「みんなでお金を出し合って支える相互扶助」である意味合いである。そのことをもっと周知徹底させれば「2千万問題」も「保険だもんね。あくまでも補助だもんね。足らずは自分で賄うのが当然だよね」と意識の変化を徐々に促せて慌てずに済んだのかも。普段からお金に詳しい人は当然の知識(それこそ財務省とか)かもしれないど、そこが一般人との「ズレ」であり「差」なのかもしれない。
※今回のコロナ問題で現金支給や消費税減税が進まないのも彼らの思惑がありすぎの結果なんだろう…


自分の親が年金だけで暮らしているのを見て自分も将来ああやって暮らせる…
なんて夢を見ている人ほど痛い目に合いそうだなあ…
まあ、将来に不安がある人はこんな風に本を読んで対策を取るだろうし、お気楽な人は
とことんお気楽に…でも日本の社会制度の怖い良いところはこんな「究極のキリギリス型」人間をなんだかんだと万全な「税金免除」なり「救済措置」で救助すること。
真面目に働いて真面目に収めた人間がそれを被ること。
日本という国は意識させられずとも「ボランティア精神」を強いられる国です。毒
そして私自身も全く無意識のキリギリスだったのです。いわゆる会社員・公務員の配偶者で収入130万円未満(=3号被保険者)は保険料を払っていないと罵倒されても仕方ない
立場なんですよね…
未婚・子無しには負担の大きい制度が多いのは昔は一定の時期に結婚して出産…という
モデルケースをいまだに引きずっているからなんですね。