Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

いま、知らないと絶対損する年金50問50答 太田啓之

いま、知らないと絶対損する年金50問50答 (文春新書)
いま、知らないと絶対損する年金50問50答 (文春新書)
文藝春秋

東大卒→朝×新聞社入社 という経歴だけでも相当「癖がある」気がしますが、今迄読んでいた年金関連本が「65歳(前後)になったらもらえますよ!」と当たり障りない表面的な「年金制度」について書かれていたのに対して「年金って本当はこんな複雑な制度で成り立っているんですよ」とその成り立ちから存在意義まで「ジャーナリスト目線」で黒い毒を吐きながら一般人に親切にわかりやすくそして絶望の淵に落とし込んでくれる一冊!
著者によると年金とは「働けなくなった高齢者を養う」ことが目的で作られた制度。
なので25年間真面目に払い込んできた人にこそその恩恵がある(一律)6.6万円の支給が約束されている。しかし「年金って破綻するんでしょ?」とか勝手都合で払い込みをしなかったら将来6.6万円すらもらえなくなる。するとどうなるか。
「生活保護受給」と相成るのある。しかも、
p78

確かに生活保護は建前上、法律に定められた基準を下回る生活水準であればだれでも受給できます。貧しくなった理由も問われません。県庁所在地に住む一人暮らしの65歳の場合、生活費として支給される額は月に7万千円。持ち家が無い人には住宅費も支給されます。医療費や介護サービスの自己負担もかかりません。

基礎年金だけでギリギリの生活をする人に比べれば「ゆとりのある生活」とさえ言えるでしょう。

めっちゃ、不公平!笑
会社員&公務員+配偶者は給料から強制的に天引きされるため「未納」とは無縁。
となると自営業&フリーターといった「自らの意思で払う」タイプの人が未納問題に繋がる。年金制度に懐疑的であるために自らの意思で払わない人はどうなろうが知ったこっちゃない!と切り捨てやすいものの(生活保護もそうそう申請が通るわけがない)それこそこのコロナ禍の犠牲者となった内定取り消し者たちが仕方なく非正規になって手取りの無さゆえに払いたくても払えない状態になっていく予感…
年金の保険料は手取りの何パーセントと決まっているので、現役の子たちが払ってくれないと年金受給額も下がっていく…何せ財源が「無い」のだから。
(マクロ経済スライドの結果、22万→19万になる可能性大!)
本書が書かれたのは民主党が政権を取っていた時(2011年)。なのでより一層「華々しく政権交代をした割に何の成果もあげないどころか公約に無かった消費税を5%から8%にどさくさに紛れて決めたのも、ふたを開けたら財源が無い=日本ってお金がないのね っていうことを日本人に知らしめた、そこだけは評価できる政権だった」という事で。
舅の死後、読み始めた贈与税&相続税本ですが「改悪」で結構払う義務を負わされた人が増えた…というのも妙に納得。年金財源が無い=個人から搾り取れるだけ取ろう!
本来なら法人税をがっつり攻めるのが筋なのに「いや~あそこの機嫌を損ねるとほらさあ…今後献金とかしてもらえなくなるじゃん?」的な取引があったのでは?笑
個人=国民あほだからね~反対しないし。黙って差し出すしさ~ 確実に取るのはここだよね?!って官僚たちが笑ってそう。
(だから個人で溜め込むより法人化した方が税的にお得!一方、そんな風に溜め込んだお金をゴーンにすっかり持って行かれるぐらいなら日本国民の年金の為に使った方がマシだったのでは?)
何せ現役世代の収入が上がらない事には年金は上がりません!(下がる可能性大すぎ)
アベノミ×スがもっと成功して収入が上がっていればまだしも恩恵を受けた人ってほんの僅か。それもこのコロナで雲行きが怪しい…消費税を下げる案を強固に反対する意味も分かる。単純に「下げたほうが消費に繋がる」と言いますが、下げたら年金も下がりますよ?だって「財源が無いんだから」。もうそこ!問題はそれ!
次男世代の現役世代間でひそやかに囁かれている「黒い噂」…


ほらさあ~コロナって年寄りしかかかんね~し、死なないじゃん?
いっそこと大量に×んでくれたら、俺たちの年金負担が軽くなるんじゃね?
コロナ、万歳!


確かにここまで超高齢化&少子化が進むとバランスが取れなくなって、負担が大きすぎてこんな「黒い噂」に一つや二つ言いたくもなる気がする…
さて、嫁の愚行をどこまでごまかしてなかったことに必死のお坊ちゃま総理の政治手腕の真価がまさに問われる時期に来てますね。