Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

暗闇に重なる吐息 ジュリー・ガーウッド

暗闇に重なる吐息 (ヴィレッジブックス)
暗闇に重なる吐息 (ヴィレッジブックス)
ヴィレッジブックス

前回アップした同一作家さん。さすがに経験を積んだだけあってうまくまとめてました。
冒頭でヒロインとその友人3人が10歳前後でなにがしかの「臨床実験プログラム」に参加しておりヒロインの両親だけは見舞いに来ない…とどんだけ奇病よ?と思わせぶりな割に「癌」だったのが若干拍子抜け。とはいえ子供の見舞いにも来ない両親が何をしていたのかと言えば「金儲け」。しかも人様のお金を預かって(巻き上げて)人々の財産をゼロ!にしては自分たちの私腹だけはしっかりと太らせて…と胸糞悪い特に父親を罰するために
活躍するヒロインの話でした。


退職カウントダウンの夫あてに野×證券等から「人生100年時代!」とか煽る文字が並んだ手紙が届き始めました。年金の本を先に読んでいなかったら不安に駆られて即投資話に飛びついていたかも。危ない危ない。また、このコロナで色々と不安になっているから余計にこんなうまい話しに飛びついてしまいがち。そこは自分でちゃんと見極めないと。
p372

ロバート・マッケンジー(注:ヒロインの父親)は、人の欲を利用して相手を取り込む。裕福な人々全てに取り入るのではなく、現状に満足できない人々を狙う。成功して大金を稼いでいても、無駄を省いて富を賢く気前よく使う人たちはいくらでもいるが、ロバート・マッケンジーはそのような人々を巧みによける。標的は、決して満足することが無い人々だ。彼らの自信の無さや不安定さをよくわかっていて、そこにつけ込む。彼らを陥れる方法を知り尽くしているのだ。あなたは今もお金持ちですか。それで十分ですか?そのお金はいつまで残りますか?(中略)お金の無い生活を想像できますか?

でも大丈夫ですよ、皆さん。あなたのお金を私にお預けください。現代のミダスさながらにそれを二倍…三倍…四倍にして差し上げます。

今、言われたらぐらっと来ませんか?


さて、誤記を見つけました!!!!(喜)
何とカバー折り返し、翻訳本って登場人物の説明が書いてあるじゃないですか。
その部分で

サマンサ(サム)・ピアスン

ヴィアの親友

オリヴィアの親友  

オリヴィアがヒロインの名前ですから。


小さな事に引っかかる性格ってどうよ?って思われるかもしれませんがこうやって「ん?」って引っかかる癖をつけていたらミステリーを読む時なんか結構役に立ちます。