Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

ぼんくら陰陽師の鬼嫁4 秋田みやび

ぼんくら陰陽師の鬼嫁 四 (富士見L文庫)
ぼんくら陰陽師の鬼嫁 四 (富士見L文庫)
KADOKAWA
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今回わかったことの備忘録
北御門には本来息子が3人。名前に母親の「史緒佳(しおか)」の一文字づつを取っている。長男は死亡。次男は家出中。ここらのお家の事情を明かさないところに話をだらだらと引き延ばすいやらしさが謎がありそう。


誤表記p267

「あまり、百合さんの部屋に立ち入ったことはないですし」(中略)

申し訳なさそうに百合はお茶の追加を…

百合ではなく白花では?


相変わらず読みにくい文体。一般の小説が読んでいて読みやすい一定のリズムがあるのに対して、この本はものすごく凸凹凸凹している、そんな感じ。一巻目からクレームをつけている「誰のセリフかわからない」描写は相変わらずで、たったこれだけの薄さの本なのに何回も読み返すことになって(一粒で二度おいしい、とはとてもじゃないけれど思えない)進まないし、寝てしまう。
いっそのこと性別がはっきりするように「わたくしは…と思いましたのよ…」位のいやらしいわかりやすさが欲しいぐらい。
たぶん、この作者さんノリで書いているというか頭に「絵」があってそれを文章化しているのではないだろうか?だからどうしても説明不足になる感じ。もしくは今どきの若い子ってこんな文体に慣れているというか、今どきのラノベ&アニメ慣れしていると「ああ、あんな感じね」と雰囲気で読んでしまうのかもしれない。詳細を拾わずに読み飛ばす傾向にあるからそういった些末なことは気にせずどんどん読み進めているから私みたいに誤表記やその他もろもろのひっかりを感じることがないので☆が5とか4と言った評価になるのだと思う。


30代後半に行った短期バイトで大学生4人がチェックした後をさらにチェックするという仕事をしたけれど「早いが雑!」って感じで「え?これでどこをチェックしたわけ?」という感じだった。例えば人名で「田」「田」(R眼の人用に大きくしておきました。笑 今ではこんな仕事できないよ。涙)と「不一致」=「別人」かどうかを見極めるためにさらにチェックをかける必要があるのだけれど…って感じで。大学生のノリだとどれだけ差違があっても「同一人物」扱いになってしまう…そんな感じ。
野菜の選別じゃないけれど一瞬で「規格外」を見つけ出してはじき出す、その注意力が無いまま仕事を流すから「ミス」になるんだけどなあ…とか思いながら仕事をしてました。
書類をざっと目を通して一瞬で「あれ?」と違和感に気が付くかどうか。読書を通じて養っておくのもいいのではないでしょうか。と、どっちでもいい思い出話でした。


このシリーズが嫌いなわけがわかりました。主人公は20歳。大学生ですっぴんでも平気!その感覚の流れで仕事で夫と相手方に挨拶に行くときまでもすっぴんで行く=相手に失礼である という「常識」を持ち合わせていない「未熟者」だからこそ「意地悪」をしつつも姑の史緒佳はメイクを施してあげる…私が姑世代になってしまっているからどうしても20歳の「女の子」の気持ちに同化できず楽しめないのだと。また、姑の「嫌がらせ」はもしかしたら相手に心の底から惚れこんで「陰陽師」というメンドクサイ仕事をしている家に嫁いできた自分に対してひょんなことから嫁になった芹を「せんでもええ苦労をわざわざ引き受ける前にさっさと出て行った方があんたの為や」という年配者の心使いなのかもしれないな、と思った次第。
ロマンス小説設定あるあるの芹の両親の死と北御門が絡んでいて「親の仇」レベルの「因縁」を二人の愛がどのようにして超えていくか…そんな展開の気配。笑