しずかな魔女 市川朔久子
- しずかな魔女 (物語の王国 2-13)
- 岩崎書店
- 本
図書館が開館して初めて借りた本。
電子図書でこの作家さんを知ってファンになりました。
(アンソロジーでもこの人の話「だけ」は良かった。笑)
結論を先に言えばこの本は電子図書ではなく紙ベースで読むのが正解。
というよりやっぱり本は図書館で借りてでも紙で読むべきだ、と。
主人公は不登校の中学生女子。土日の人が多い日以外は図書館で一日過ごす。
そこにしか居場所が見つけられないから。なぜ不登校なの?何がしたいの?と
大人に聞かれても自分でもその理由がわからない。わからないからここにいるのに…
そんな主人公に司書さんがこんな言葉をくれます。
「しずかな子は、魔女に向いている」
その意味は…という事で二重構造で話が進みます。
夏のセミの合唱、花火、汗の匂いとカルピス、秘密の基地作り、夏の冒険…
懐かしいようなそんな景色が頭の中にどんどん浮かびます。
たぶん、今の子供以上に「大人」になってしまった私たち世代の方がこの本に引き込まれるのでは?
「そんなこと、できない。できっこない」って思っているのは自分の心にブロックをかけっているだけ。そんなのは思い込み。特に大人になればなるほど。
「君たちは空を飛ぶことだってできるんだよ。だって魔女だから…」そんな言葉が聞こえてきそうな一冊。お勧めの一冊。
夏休み、課題図書として推薦したい。
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