Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

いつか、君へ girls

いつか、君へ Girls (集英社文庫)
いつか、君へ Girls (集英社文庫)
集英社

収録作品


てっぺん信号…三浦しをん
きよしこの夜…島本理生
カウンター・テコンダー…関口尚
宗像君と万年筆事件…永田永一
薄荷…橋本紡
ねむり姫の星…今野緒雪


さすがに三浦さんはうまいなあ…と思いつつもやっぱり漫画雑誌同様の人気順の掲載か?
と残念感が漂いだし始めた時に最後の最後に大逆転ホームラン!
久しぶりに懐かしいようなSF舞台の話。
因みに作家さんはアニメで好きになった『マリア様がみてる』の方だとか。
残念ながら図書館には一冊も蔵書がない模様…


印象的だったのが『宗像君…』
胸糞悪くなるような先生の描写とか昭和では実際に「こんな場面たくさんあっただろうなあ…と思い出した。先生のあからさまなえこひいき、身なりだけの判断…
そもそも「高価な万年筆を学校に持ってくるんじゃね~」という今風の価値判断はホント
この時代には通用しなかったんだなあ…


ところで男性作家と女性作家に分かれての作品集でしたが
「あの日…」を語るのに男性はひたすら「自分たちの過去」に思いをはせそれをベースに作るのに対して女性はあくまでも「創作」しているその差が作品に良く表れているな、と
思った次第。(同じテーマで作家を並べると「優劣」ではないけれど「力量」ははっきり
見え過ぎて怖いね~笑)