Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

アンティーク弁天堂の内緒話 仲町六絵

アンティーク弁天堂の内緒話 (幻冬舎文庫)
アンティーク弁天堂の内緒話 (幻冬舎文庫)
幻冬舎

新年幕開けはこの作家さん。
この方のデビュー作はホント異色で面白かったのに、よりによって毛色が違う
ラノベ出版社でのデビューによりその後無理やり路線変更を強いられたのか
ラノベテンプレ設定では持ち味が生かせない子どもっぽい作品を書く羽目になった一方
(例えば『からくさ図書館』シリーズ。正直、続巻を読む気が失せました)
本作は出版社が変わり、縛りが無くなったのか伸び伸びと書いている雰囲気。


京都は「哲学の小道」の側に在るアンティークショップでバイトをすることなった
女子高生。因みに「古道具の声が聞こえる」という特殊能力を持ち、
その能力ゆえにバイト採用されイケメンの店主との淡い恋心というスパイス投入型。
ベタベタ甘々の頭悪い子ども読者層には受けないかもしれないけど
骨董の面白さと京都の風情を味わうことができるのでやっぱりこの作家さんには
「知性」を伴う文章を書いて欲しい。