荒神 宮部みゆき
- 荒神
- 著者:宮部みゆき
- 出版社:朝日新聞出版
- 発売日:2014-08-20
- カテゴリー:本
以前よんだ宮部の短編集にも似た感じの不気味な化け物が出てきて村を襲い、女性が吹く笛で何とか抑え込む…的な話を読んだことがあります。
あれは短編だったので正直前後が良くわからず、不気味さだけが残りました。
本編も似た感じで前半は本当に不気味でかつての宮部の力量をいかんなく発揮して「宮部復活か?」と引き込まれるかのように読み進めました。
が、化け物の正体というか造形が段々明らかになってくると『もののけ姫』『ナウシカ』そして『プレデター』を足して割ったような話だなあ…と。
舞台が現「福島」と言うこともあり怪物=放射能と考えてみると目に見えないそして気が付くと体が解けているとか人間の役に立つために作られたのにアダをなすものとなる。それは二つの部族の優劣を付ける為に作られたのにそれは部族の差など関係なく「人間のみ」を襲う。
自分で作ったものに自分たちが襲われる。助かるすべはない…と放射能に対抗するすべなどない人間はどうすれば立ち向かえるだろう?
私たちにはすべてを浄化してくれる「朱音様」は居ない。
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