Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

猫の手、貸します かたやま和華

猫の手、貸します 猫の手屋繁盛記 (集英社文庫)
猫の手、貸します 猫の手屋繁盛記 (集英社文庫)
著者:かたやま 和華
出版社:集英社
発売日:2014-10-17
カテゴリー:本

表紙の絵が渋いのでてっきり高齢者が好む、本格派時代小説かとおもいきや、何のことない時代ものっぽいラノベ。
これだったら表紙も猫耳娘の男版のかる~~いものにしてくれていたら読んだ時に、内容と期待度の超落差にがっかりせずに済んだものの…


また普段はきっとかる~~い文体のラノベを書いているところに新境地でこのような時代物を書いたのかもしれないが、かなり無理をしているのか文章の流れのリズムが悪く、読んでいても意味不明な内容になっている。特に、説明不足な文章には辟易…
猫好きを対象にしているのか、猫好きにしか通じない文章で注釈なし。
例えば、P57『一匹の黒猫が香箱を作っていた。』
この香箱。わかる人にはすぐわかるがわからない人には「猫が箱を作っているのか?」と。
だって、本書は元人間がなぜか白い猫になってお侍姿で虫かごを作る内職をしているのだから。
黒い猫が箱を作っていても全然意味が通じる。←通じるところがおかしいのだが
お侍の姿をした猫が当たり前のように長屋の人や町の人に受け入れらているという設定。
突っ込んではいけないのだが(そうでないと話が全然進まない)けれどなぜ平然と当たり前のように受け入れられている背景描写は無く、ごまかすかのように話はどんどん進むのである。ああ、素敵なラノベ展開。


一番は「猫又」「ねこう院」「ネズミ除けの絵」「歌舞伎役者」などの設定がどう考えてもこちらと丸被り!

猫絵十兵衛~御伽草紙~ 5 (ねこぱんちコミックス)
猫絵十兵衛~御伽草紙~ 5 (ねこぱんちコミックス)
著者:永尾 まる
出版社:少年画報社
発売日:2012-01-10
カテゴリー:本

ねこう院についての描写は5巻に有り、はっきり言って『猫の手貸します』がおもしろくなかった人は『猫絵十兵衛』をお勧めする。感動の涙を流すこと請け合い!
同じような設定で小説と漫画の違いとはいえ、これはパクリである!と訴えられないだけ首が繋がってよかったですね@かたやまさん



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