Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

ハワイアンリラックスのすすめ 野崎友璃香

ハワイアンリラックスのすすめ―自分に「のんびりの時間」をあげよう
ハワイアンリラックスのすすめ―自分に「のんびりの時間」をあげよう
大和出版

例えば知人が「ハワイに行ってきたのor行くの」と言った場合
「それ、ハワイ島?オアフ島?」と聞いて答えいかんによっては
その人がどういうタイプかわかると思う。
ハワイ島=スピor癒しを求めて。
オアフ島=お買いもの、日常の延長。


2001年に発行された本なのでもう15年も経った今ではきっとハワイの
環境も変わっているだろう。(多分、悪い方向に…)
この人はドルフィンスイムを仕事として糧を得ているが、ともすると
ハワイの居心地の良さに流されて「何もない人、堕落した人」になる傾向が
あると思う。
常に「今どこ」「私は私」と言う存在意義を持ち続けないといけない。
ただただ「リラックス」と言う言葉に流されてはいけないことを
この人は知って実践しているから読んでいて不安を感じずに済む。
これが、流された人の本だと「いいわよ~いいわよ~」だけでその実「ビザ」の
関係で好きでもない男と婚姻関係を結んでいつまでもダラダラハワイに住み続ける
「気の毒な人」になってしまうから。
自然しかない、何もないという環境だからこそ自然を感じ、自己を見つめる時間は
たっぷりすぎるほどある。
車も少なければ人も少ない。急ぐ必要が無い。
なのでゆったりと感謝しながら生活も出来よう。
しかし、流されちゃいかんのである。
ハワイでのんびりしつつも実は帰国したら寝たきりで入院している実家のお母さん、お父さんがいる。ただただ恵まれた環境でハワイ生活を満喫しているわけではない著者。
むしろ、そのハワイ生活ができるのは周囲の人に恵まれているから、
とそれがわかっているからこそ普段のハワイ生活が充実しているのだろう。


お買いもの一辺倒の本でもなく、スピにかぶれて憑りつかれた本でもない。
自然のありがたさ、自分の在り方の見つめ方と、ハワイで得たものの素晴らしさを
語るにはこれぐらいの本の方が良いと思う。