Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

酔いもせず 田牧大和

酔(ゑ)ひもせず 其角(きかく)と一蝶(いっちょう)
酔(ゑ)ひもせず 其角(きかく)と一蝶(いっちょう)
光文社

最近駄作続きだったので久々に「面白かった」と思える本だった。
絵師と俳諧師の暁雲(ぎょううん)と其角(きかく)。
吉原で起こった太夫の「神隠し」の真相を追う。
ただ、この「太夫の神隠し」、ドラマでも展開は違うものの似たような
話を見たことがある。
それゆえになぜかスッキリしない。
「足抜け」は大罪なので足抜け出来たということは「完全犯罪」とでもいえるのだろうか。
ただ、ラストがかなり切ない終わり方。
英一蝶(はなぶさいっちょう)、其角の好きな女と其角の生まれ変わりの蝶の間に
「己」が居る、とまあ何とも。