Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

逆回りのお散歩 三崎亜記

逆回りのお散歩 (集英社文庫)
逆回りのお散歩 (集英社文庫)
集英社
2016-10-07
Kindle本

「お散歩」と言う語感と「亜記」と言う名前からのんびりした
「お話」かと思っていたら薄気味悪い話で男性が書いたものだったという…


A市とC町の合併の裏に隠された「真実!」みたいな感じで一種サスペンスのような
ブキミさを持ちつつ話が進行。
ネットを使ったデモのあおりと、現実味溢れる設定で「さて真実はいかに!」てきに
読みつつも「裏」というか「誰を信じたらいいのか」と疑心暗鬼に陥らせる。
ラスト、主人公が持っていたものが「kusunoki18」と言うのは
現実の「sengoku38」のもじりだと気が付く人は気が付くんだろうなあ…


二作目の「戦争研修」は「となり町戦争」のスピンオフらしく未読に人間には
書いていることがちっともさっぱり。
「?????????????????????????????????????」で
読み終わる。と言うか、もう飛ばし読みの斜め読みの速読。
自己満足?まあ、なんとなく言いたいことはわかるんだけどね。
具体的な文章として表現するのではなく、感じ取れみたいな。


ただ、情報操作されているかわいそうな国民、と言う自覚は十分持っている。
表に表れていることが「全て真実である」なんて寝ぼけたこと、子どもじゃあるまいし。
ただ「平和ボケ」(するように、洗脳されている)した国民には
「そんなことない!!」となっちゃうんだけどねえ…
全てが真実なら「先物取引」に騙されることも、「特別なあなただけに」的な詐欺に。


その情報が「本当」か「ガセ」かどうか疑うなんて当たり前の事。
特にことが重要であればあるほど。
ただ、それを吟味する時間も無いまま、法律が勝手に決まってしまうのが
今の日本なんだよね。


「常にその説が本当かどうか疑え。
例え教えてくれる先生(教授)が言ったとしても。」
と言ったのは入学した時に学長から贈られた言葉。
20年以上たっても忘れない。