帝都東京華族少女 永井紗耶子
- 帝都東京華族少女 (幻冬舎文庫)
- 幻冬舎
- 2014-02-06
- 本
「ヤングアダルト」棚(中高生向き)にあるラノベは正直
物足りなさ過ぎる気がしたので、同じ読むなら一般向けの棚で
発掘することに。
一応「幻冬舎」から出ている「一般書」ですが、表紙が今時だなあ…
と言う気がしないでもなく。
また、題名がイマイチでインパクト弱い気がするけど、
読んだ後ではこれぐらいしか思いつかないかあ…と言う気もする。
読み始めは「あれ?恋愛もの?」と言う感じですが、
本編はその20年後を舞台を移しての一種の推理物。
しかしラノベとは違い「ありきたりの設定」では無く、
結構深いものがあった。
少女漫画の原作にもぴったりだな…と思う反面
この時代の「江戸から明治」そして「身分制度」という
知識が無いとこの本は楽しめないと思う。
全ては「身分差」と言うものが存在するがゆえに思うように行かない。
身分があっても金が無ければ生き残れない。
身分があって功績があっても人徳が無ければ人はついてこない。
「いかにして生き残るか」
人の恨みつらみ、犠牲の上に今その人生を生きている。
「斗輝子」(ときこ)と言う名前の字面がちょっと引っかかっていたけど
その意味が分かった時すべて計算づくだったのかあ~と。
添え物扱いのラノベのヒロインと違って力強さのある
本作のヒロインの書き方の方が好き!
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