Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

変身写真館 真野朋子

変身写真館 (幻冬舎文庫)
変身写真館 (幻冬舎文庫)
幻冬舎
2013-02-07

第一話 スカーレット・オハラの決意
第二話 ドリームガールの悲しみ
第三話 アンナ・カレニーナの情熱
第四話 ジュリエットの勇気
第五話 マンマ・ミーアのように


の5話でオムニバス形式で展開。
題名は「変身した服装」ではなく「誰々の様な展開」と解釈。
ネタバレになってしまいますが
第一話で言えば30代のヒロインが夫に女ができて離婚することに
なったので気持ちを切り替える為に「変身写真」に挑戦することに。
出来上がった写真を見て「今までとは違う自分」に出会って満足する。
第二話は劇団に入団未満の子が認知症になったもとダンサーである祖母に、
自分がだれであるか判らなくなるまでに写真を撮ってもらって少しでも記憶を保てるように…そんな期待を込めての撮影。
第三話は49歳。夫は単身赴任、息子は大学の為下宿。
現在一人でヘルパーをしながら平凡な日々を過ごしていたところ、
ケアマネの独身男性と居酒屋で一杯やったところから
「自分に興味を持ってくれるのは普段じいさんばかりだけど、
こんな風に夫以外の人に「女」として見られたい!!」
という気持ちから撮影。
第四話は超お固い学校の独身女教師37歳。
地味で全然パッとしないけれど同僚の先生に少しでも「女」として見られて
そしてできるならお付き合いできたら…と切ない女心で挑戦。
この話、地味な先生がパッと明るく前向きに人生を歩みだそう!
とした途端に交通事故でお亡くなり…涙
ただ、その時撮った「変身写真」を遺影として使用したことにより、
勤務先の女子高生が「先生、いつもと違う…ボーゼン」。
そして最終話 先生の葬儀から帰った娘が「先生の写真、いつもと違ってた…」と
母親に話すものの、進路を巡って大ゲンカ。
冷戦状態の中、母親が「一緒に写真撮ろう。付いてきて」と話を持ちかけたので
休戦の意味も込めて撮影。


とまあ、こんな感じです。