ワンオペ育児 藤田結子
- ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常
- 毎日新聞出版
- 2017-06-21
- 本
一体誰に読んでほしい本なんだろう?とまず思った。
25年前当時「ワンオペ育児」なんて言葉の無い時代、
専業主婦になって慣れない「ワンオペ育児」をした人間にとって
それが常識、当たり前と言うノリで強いられた。
大企業にあと一歩届かないそこそこの企業レベルだった私の会社でさえ
「育児休暇」なる制度そのものが無かった。
私が出産退職した一年後にやっとできた。
じゃあ、それまではどうだったのかと言えば女性は「結婚退職」がメインだったので
私が入社した当時、女性の先輩は私の課には一人もいなかった。
在籍した4年余りの間に少しは認識が変わったとはいえ、
それでも出産退職がせいぜいで私が大きなおなかで歩いていたら男性社員に
「いつ辞めるの?」と聞かれた。今だとセクハラ?発言。
と言うわけで25年前に出産した立場の者がこれを読んでも
「育児は一人でするもの。女の仕事」みたいな認識の為、あまり同情できない。
そして、こんな認識の専業主婦の夫が今時50代の「上司」に位置するので
更に今時の育児に非協力的、無理解なのは致し方ないと思う。
では、今まさに「ワンオペ育児、現在進行形」の人が読んでも
この内容だとイマイチだと思う。
というより、読んでいる時間が無い、その時間が惜しい!!!はず。
しいて言えば夫の出産前の「家事を手伝うよ」と言う言葉が
いかに認識のずれというか甘かったのかが自分だけではなかったのか…
離婚してもいい?とかそんな風に「私だけじゃないのね…」と言う
風に捉える位。読んだところで今の状況が変わる可能性はまずない。
じゃあ、誰が積極的に読めばいいかと言えば、
現在高校生もしくは大学入学直後の学生ぐらい。
う~~ん、いや、やっぱり高校生かな?
どうしても働きたいのなら働き続けれる環境が整った会社にまず入る。
入るためにはどの大学を選べば有利か、そこを押さえる。
もう大学に入った後なら、じゃあ少しでもそう言った会社に入れるように
ひたすら企業研究する。
働きつつ子供を育てるという2本立てをどうしてもしたい女であればですが。
「さっさと会社辞めて専業主婦で育児専念したい!」という野望があるのなら
これまた男子受けのいい=高収入に繋がる男をゲットするための作戦を立てるべき。
そう言った大学に行って、その手の男をいかに捕まえるか。
よく働く男は収入もいい反面まず家事手伝いなんか望めない。
ワンオペ育児は覚悟しておくべき。
保育園に入れるのが一苦労なら、結婚前にどこがいれやすいか研究して
まずそこに住むことから始まる。
それから妊娠…といった順序を踏まなければ今時子どもなんか育てられない。
一方「できちゃった」みたいな「ノリ」で妊娠するから痛い目に遭う、と
言葉は厳しいけれど言わせていただく。
「子ども」と言う存在を結構軽く見て結婚してませんか?
育てられる「経済力」とか考えてからコンドームなしでやってくれませんか?
で、なんとなくのノリで妊娠して流れで結婚して、いざ出産したら
夫は手伝ってくれない…離婚しよう、ああ、貧困…って流れは
ある意味仕方ないんじゃないですか?と。
そうならない為にも、これを読んで生むということは、育てるということは、
働くということはってしっかり考えてほしい。
でね、たまたま見つけた「妄想アンケート」と言う記事。
『妻と夫が入れ替わったら』 妻528 夫109 有効回答数
結果を先に言えば「妻、夫ともに入れ替わりたくない」が優勢!
妻…yes43.7% NO56.3%
夫…yes42.2% NO57.8%
入れ替わりたくない理由は?
女…一日中仕事はしたくない。責任が重い
女…あっという間に家がぐちゃぐちゃになりそう
男…家事は無理。どこに何があるのかわからない
男…仕事に追われた方が気が楽
入れ替わってみたい理由は?
女…家事は女がやるもんだと言う夫にすべて家事をやらせたい
女…何もせずにゴロゴロしてみたい
男…子どもと濃密な時間を過ごしたい
男…妻の立場を体験することで、より相手が思いやられる気がする
入れ替わってしてみたいことbest3
女 1位…夫の職場で過ごす 男 一位…家で過ごす
2位…家でゴロゴロする 二位…子どもと過ごす
3位…夫の仕事をする 三位…料理
入れ替わってしたくない事best3
女 1位…夫の仕事をする 男 一位…掃除
2位…通勤 二位…料理
3位…残業 三位…洗濯
なんかこの結果を見ると、案外女は「仕事したくねえええええ」で
男は「家事なんか無理~~~~~」って言うのが本音でやっぱり
女が家事!男が仕事!の認識が強い気がする。
お互いに入れ替わって相手の立場になってみれば理解に繋がると真剣思う。
こんなに「家事」が嫌な男が多いのに期待する方が無理と言うもの。
いっそのこと女がそんなに子供がいてまでも仕事がしたいのなら
絶対に出世しそうにない、定時で帰宅しても何の精神的負担も感じず、
送り迎えやその他もろもろをやってくれそうな人を結婚相手に選ぶ!ですね。
男が育児休暇を取りにくいのはやっぱり念頭に「出世に響く」があるのだとしたら
その「出世」が頭に無い人を選ぶ。
そして女が稼ぎ頭になる。仕事も子供も手に入りますよ。
とまあやっぱり皮肉な言い方になっちゃうんですよねえ…
日本は男社会だから、そこからどうにかしないと女の負担は軽くならない。
それが個人的な結論。
本書に書かれている「乗り切り方法」は「恵まれた環境」の人のみ有効。
それと「お金がある人」ね。
それが出来るのであれば誰だって乗り切れるわ!!!!!
とっくにやっているわ!!!!!!!怒
って思うような事が書いてあった。
読むとね、なんか本当に「行き詰まり」感を感じますね。
「認識の差」ってホント、大きいと思う。
社会の仕組みそのものから根本的に変えないと無理!みたいな。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。