Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

夫婦脳 黒川伊保子

夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫)
夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか (新潮文庫)
新潮社

結婚している人は一読すべき「バイブル」的な本だと思う。
特に夫に対して「傷ついている」私みたいなヤツは特に。
男脳と女脳は違う。
考え方が全く違うことを説明してくれているのだが、
度々脱線する(息子君自慢)のは著者が「女脳」だからか?笑
この手の本を男が書いたら数ページで終わりそう。例えば、
「我々はお互いに理解できない。よって男はひたすら我慢すべきだ」
そんな内容で事例を挙げて面白みも何もなくひたすら
男女の違いだけを述べるのではないだろうか?


一読する時間が無い人には「はじめに」だけでも立ち読みすることを
お勧めする。
絶望感半端ないから!


で、以下に抜粋させていただき、ぜひ絶望感と希望を共感していただきたい。
長いですけど、今私が抱いている「モヤモヤ」はかなり軽減されました。
ありがたき「処方箋」でございます。


男女の脳は、違う

けれど、夫婦の脳は、もっと違う

一般の男女をはるかに超えて、すれ違っているのである。


夫婦ほど脳科学的に興味深い関係も珍しい。

なにせ生殖相性(遺伝子配合の相性)は、

人としての相性に反比例する

男女は生殖相性の良さを察知して恋に落ちるので、

「激しく愛し合った二人」ほど、人間相性は最悪と言うことになる。

生殖相性を決定するのは、遺伝子の免疫抗体の型。

これは生体としての反応の傾向を決定する。

例えば、いきなり聞き慣れない爆音が起こったら、

とっさに駆け出すのか、しゃがむのか。

夫婦と言うのは、このような

無意識の反応が同じにならない組み合わせ

になっている。

そうすれば、どちらかが生き残れるし、

子孫に残す遺伝子の組み合わせも増えるからだ。

動物学的には理にかなった組み合わせだが、

心理学的には、ことごとく予想を裏切る行為に出るので、

癇(かん)に障ることになる。

どちらかが寒がりなら、どちらかが暑がり。

どちらかが神経質なら、どちらかが無神経。(中略)

つまり、恋に落ちる男女は「永遠に快適に過ごせる組合せ」ではなく、

「子孫の生存可能性を上げる組み合わせ」に過ぎない。

当然、生殖行為に至らないといけないので、

一定期間は、相手のあらさがしをしない。

「あばたもえくぼ」期間が用意されている。

しかし、その期間を過ぎると、「この人、何考えているのかしら?」

「なんで、そうなるかなあ」と言うため息が増える。

長く暮らせば、ことごとくイラつく相手に成り果てる。

(中略)

この世の多くの民族には、結婚と言う契約があり、

人間相性が悪い二人が次々に縛られていく。

これは、一体何の罠なのだろうか?


しかし、そもそも夫婦と言う関係を

「快適に過ごせるパートナー」だなんて思わなければいいのである。

ことごとく違う反応をしてくれる、優秀なセンサーアラームだと思えば

「生きるか死ぬか」のサバイバルのパートナーとしてはなかなか頼りになる。



つまり夫婦とは「種」を残すための最悪の二人組ってことですね…
で、今私を悩ませている問題は
p173

さて、異性を積極的に嫌わず、恋の立ち上がりの確信が薄い男性脳が

浮気しやすいのは当然である。

女性の浮気は、今の相手への執着が劇的に切れたところで起こるので、

妻は、夫の浮気を同様に見て絶望するのだが、それは違う。

夫の妻への執着は「責務の積み重ねの果てに生まれる愛情心」

であって、恋情とはまた別の強いきずなだからだ。

だから夫の婚外恋愛に、妻と呼ばれる人は動じることはない。

穏やかに、頼りにし続ければいい。

やがて相手の女性も「ほとほと嫌になる」瞬間が訪れるはずだから。

まあ、そうですか…それは一安心と共になんとなく理解できる。


そして「脳」の厄介な性格は
p107
結婚28年目の法則

人の脳には、感性の7年周期がある。

これは免疫の中枢である骨髄液が丸七年で入れ替わることに起因した、

生理的なサイクルだ。(中略)

脳はある一定の刺激に対し、最初は反応するが、

徐々に緩慢になって、すっかり慣れる(飽きる)様にできているのである。

(中略)

因みに7×7の49歳は男性の突然死と自殺のピークであり

男女ともに更年期の入り口である。

この脳の切り替わりの年をどうか大切に過ごしてください。

たとえ、人生に絶望しても、それは一旦「飽きた」だけ

ここをやり過ごせば、また生きる自信も好奇心も湧いてくる。

(中略)

というわけで、28年は脳の感性のキーワード

当然、夫婦関係だって無関係じゃない。

実に、結婚28年目が、

夫婦はもっとも危ない。

7年目の浮気を乗り越え、長い夫婦の旅路に出た二人は、

28年目、新婚当時は正反対の感性状態に陥るからである。



現在49歳。
そして結婚25年目の私…
まさにピンポイントですね!!!!!!
こういう時、偶然選んだ本のシンクロ率の高さにおののくのである。
私の抜粋に興味を持たれた方は是非、お読みくださいませ!!