読書日記ときどき愚痴日記

読書感想を模した毒満載の日記。
普段は西郷どん=夫 に連れられた「犬」
ですが、気に入らないことがあると
一瞬にして「ケルべロス」に変身します。
特に「不倫&W不倫」ネタはケルべロスの
格好の餌食なので該当される方はご注意を。

屈折光 鏑木蓮著

屈折光
屈折光
著者:鏑木 蓮
出版社:講談社
カテゴリー:本

医療ミステリーと言うと海堂尊が筆頭ですが、医者ではない人が医療知識を駆使してミステリーに仕上げているところが素晴らしい。
偉大なる医者の父親に反発して獣医師になった主人公。
けれど、その父がヤコブ病を発してどんどん今までの父とは全く違うものになってしまう葛藤。
一方、自身も狂牛病が疑われる牛の骨と向き合う。また、同居人だった恋人も事故死するというどんどん何かが一つに繋がっていく展開。
ある意味、犯人や父が患っている病気など読んでいると伏線が透け過ぎている気もしないけれど、親子愛、尊厳死などただの推理オタク展開ではないところが良かった。


「死は負けではない」「一日でも生きる。そして寿命がくれば、懸命に生きたことに拍手喝采で、歓喜して死ねる。臨終は凱旋だって。」こんな風に死を勇気をもって迎えたい。

東京ダモイ 鏑木蓮著

東京ダモイ
東京ダモイ
著者:鏑木 蓮
出版社:講談社
カテゴリー:本

初作家さん
題名から受ける印象が「モダン」と言うか今時風だったのに、読後感は『永遠の0』に近い感じ。
あることをきっかけに「戦時中、戦後」について知らなかったことを知る、といった感じで。
もっともこちらは60年前の事件と平成の世に起こった事件とが絡み合う複雑構成。
また、探偵役(?)に自費出版社の編集者と正真正銘の警察との絡み合いがあって、正直ここを一本化した方がすっきりと「謎解き」に繋がるような…
また、編集者の「恋」と言うか感情は蛇足に感じるし、刑事の娘へのストーカー行為もイマイチアクセントには成りきれずで、もし映画化&映像化するとしたら間違いなくカットされる部分かと。
更に気になったのはある夫婦が男60代、妻「55歳」かつ息子が「35歳」って…
20歳で生んで、その母は「元薬剤師」と言う肩書にかなりの無理を感じる。
乳飲み子抱えて国家試験合格されたんですか?って感じで。
別に年齢の55歳はストーリーに関係ないから夫婦ともども60代でも全然問題ないのに。


表紙の写真を見たらトリックが見破れるのも推理小説としてはどうかと。
因みに「ダモイ」とはロシア語で「帰還」。