女子校という選択 おおたとしまさ
- 女子校という選択 (日経プレミアシリーズ)
- 日本経済新聞出版社
- 本
連続して「女子校関連」の本を読んでいると正直「似たり寄ったり」感は
否めない。
本書は特に男性目線で書かれているし客観的といえば客観的なのかもしれないが
この本も「関東の女子校」メイン(それも偏差値のひたすら高い学校)
でさらに引用例が学校の先生なので、そりゃ、自校のマイナスを話すような
アホはいない、と思ったらどうよ?と言う気にはなる。
ただ、「別学では別学のメリットとして、性別にあった教え方」を
することにより伸び率(理解力)が違うという指摘はいいかもしれない。
とはいえ、そのような教え方をしている学校が全てであればいいのだが。
自分の時代を振り返ってみるととてもそこまでかゆいところに手が届く
ような授業をしてもらった記憶が無いからいまだに理系は全くダメ!
ただただ教科書を読んでいるだけの数学教師とか、
「君たちには理解できないだろうから、口を開けて聞いていなさい」と
ハッキリ言われた物理。←授業は理解できなくても鮮明に憶えている。笑
少子化ではなかったから危機感が教師に無かったんでしょうね。
(一学年300人でした)
p56 男女によって異なる教科指導方法
○女子には現実的な具体的目標を持たせることが大事。
男子には大きな夢を持たせることが大事。
○女子には安心感を与えることが大事
男子の場合は挑戦意欲を刺激することが大事
○女子にはやらせればやらせるだけ伸びる。
男子はスイッチが入らないといくらお尻を叩いても伸びない。
そして女子高卒のネックである異性との距離感について
p80 女子校育ちが「いい男」を見極めるには
将来お互いを尊敬しあえるようなパートナーシップを
男性と結ぶ為に思春期に置いてみにつけるべきことは、
男子と上手くお話ができる会話テクニックではなく、
一人の人間として、異文化を認め尊敬できる寛容な人間性を
身に付けることであると千葉校長(横浜双葉)は説く。
そのために子供たちが第一に学ぶべきことは、
自分自身と向き合い、自分が生まれながらに大切な存在で
あることを知ること。
そしてその次に「人はそれぞれ生まれながらに価値があり、
人はそれぞれ違っていい」と言うことを学ぶこと、と続く。
著者のまとめとしてp220
「女子校の存在意義は、外に向かってアピールするようなものではない。
その伝統を受け継ぎたいと思う人がいることこそが存在意義である」
それ以上の意味が必要であろうか。
有名大学に行ける学校じゃないんですね。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。