Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

専業主婦になりたい女たち 白河桃子

(049)専業主婦になりたい女たち (ポプラ新書)
(049)専業主婦になりたい女たち (ポプラ新書)
ポプラ社

基本、著者が「専業主婦はリスクが大きすぎる!結婚したからと言って
仕事を辞めるのは待ってほしい」と言う考え方。
まず、氷河期で「別にこの仕事に就きたかったわけではない。
さっさと結婚して仕事を辞めたい!!」と言うことが念頭にある女たち。
一方、その専業主婦を「引き取る側」の男5人の対談を読むと
対談初っ端、「妻が専業主婦になることについてどう思う?」と
問うと一斉に「俺、賛成!!」「OK!!」とおおむね好評。
が、次に「女性は年収600万の夫だと働かずに、専業主婦になりたい
と考えていますが、自分の収入だけで妻子を養える自信がありますか?」と
問うと今度は全員が「マジで!!!」と。
おい、さっきと反応が真逆だろ、お前ら!!!怒
しかも「奥さんには緩く働いてもらって、自分が帰宅した時は
家の電気が付いていて欲しい。」とか、
さらに「小遣いは平均3万ですが」と問うと「5万は欲しい」。
一方「貯金は無い…」。
もっと話は進むと「自分より稼いだり、頑張っている子はいや!」
「たしかに、オンナノコってなんであんなに頑張るの…」



オンナ側の「なめくさった」考え方にもイラっとしたけど、
オトコ側の「家事労働を依存しつつ、女を社会的に下に見た舐め腐った」思考に
更にイラつく。
何これ?
妻じゃなくて「母親」を求めているわけ?
男女の考え方(求めているもの)が真逆の様で
実は双方「超オコチャマ!!」って点では一致している。
最近の結婚は「子供のままごとの延長」ですか?と言いたい。
お互い好き勝手な事を言っていて、平行線過ぎる。


いつから働き方と結婚(出産)がひとくくりになった
考え方になったんだろう?
「結婚するもしないも自由」「産むも産まないのも自由」って言って
いたのはいつの話?????
働く環境整備が整わないと結婚できない、出産できないというのなら
今後増税になる年収850万にならないように「働き控え」になるだろうし。
本書でも年収800万の夫を持つ専業主婦は交際費の出費が半端ないらしく、
貯金も無いけど働く気も無いのナイナイづくしを「見ないようにしている」
人が多いのに…


社会全体が貧困化しているのに、いまだに思考が「右肩上がり」のまんまで
停止している気がする。