Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

結婚の嘘  柴門ふみ

結婚の嘘
結婚の嘘
中央公論新社

見返しにこんな言葉が


結婚生活とはいわば冷蔵庫のようなものである。

冷蔵庫に入っている限られた素材で、

いかに美味しいご馳走を作り出すか、それに似ている。

決して、他人の冷蔵庫を羨ましがらないことだ。

この言葉は著者が31歳の時に出版した本に書いたもの。


夫と言う人物は、冷蔵庫に残された食品材料であります。

つまり、こちらの腕次第で、おいしくも不味くもなるのです。

(中略)

限られたものの中で工夫して、そしてより高いものを目指していく------

これが結婚生活の技術ではないでしょうか。


いま読み返しても、、間違ったことはいっていません。

しかし、なんとまあ、甘かったことよ、と言うのがこの年になっての

正直な感想です。

この31歳に「悟った」ことを読んでも「確かになあ…」とうなずきまくりなのに、
現在結婚40年を目前にした人がさらに「悟った」事が書かれています。
(まあ、ぶっちゃけ「あきらめ、流す」ことを身に付けるべし!となるのですが…)


花嫁衣装の白無垢は死装束p67

後に花嫁衣装の白無垢は実家に対する死装束なのだと知って

愕然としました。

角隠しは、ムカッと来て頭に生える「角」を隠すことを意味します。

日本において結婚式というのは、結婚生活は苦労が多いことを前提として行う儀式なのです。


結婚は互助会であるp97

例えば私は「結婚は互助会だ」と捉えることで楽になりました。

病気になったときに病院へパジャマを届けてくれたり、

支払いをしてくれたり、他人には頼めないことをやってくれる人材だと

割り切れば、夫はやはりありがたいものです。


妻の不満は永久不滅ポイントp105

日常生活の中で、妻は夫に対する不満を「一つ、二つ…」と数えているのではないでしょうか。

一つ一つの出来事は些細でも、何百個も重なれば深刻な問題と化します。

しかも妻が夫に対して抱いた不満は永久不滅ポイントなのです。

夫はマイナスポイントを作る度に、それなりのフォローをしているつもりかもしれませんが、プレゼントを貰ったり、ちょっと家事を手伝ってくれたところで、妻にとってはソレはソレ、コレはコレ。

マイナスポイントが消えることはありません。



とまあ、「あるある~~~~~」と読んで共感するのは女性のみで、
男性陣は「…」となる一冊。
面白かったです!