Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

蜜の味ミレニアム・ミューズ 叶恭子

蜜の味―ミレニアム・ミューズ
蜜の味―ミレニアム・ミューズ
幻冬舎

2000年発行。
読みはじめは「自叙伝」?と思っていたのですが、
ある部分で「え?そうだっけ?」と疑問符が。
最後に編集部の注釈として
「全ては事実に即したノンフィクション作品ですが、
人名や要所要所に出てくるお金の金額など、
他にも場合によってフィクションにしたケースもありました。」
とのこと。


さて、叶姉妹と言えばまず「あの経済力はどこから??」と言う
疑問が常に付きまといます。
本書によれば恭子さんの実家は最初は会社経営でお金持ち。
中学生の時にすでにミンクのロングコートを父親から
プレゼントされていたとか。
輸入雑貨の商売ゆえに「良いもの=外国製品(老舗ブランド)」
が常に身近だったから最終的に彼女の審美眼は少女のころから
養われていた模様。
さらに、高3の時に知り合った男から1ブロック=一千万を
会うたびにプレゼントされ男にすれば
「お金を渡さないと恭子が俺から去っていく…」と言う
悲壮感と共になんというか哀れさも漂う
「金の切れ目が縁の切れ目」のモデルのような関係。
恭子さんはその時貰った金を持って大阪らから東京へ。
それを元手に会社を興し、本人は別にそれほど儲ける気が無くても
審美眼によって選び抜かれた商品はなぜか売れる…
その商売を通じて色々な人脈発掘と繋がって行く。
そして最終章。
ここはフィクションの色が濃いと思いますが
アメリカの某石油王(資産880億円)の「妻」にならないか?
と言う申し出を受ける。
まあ、ぶっちゃけかなり特殊な性関係を求められたようで
恭子さんは「無理!」と判断し、「今回パリの古城まで行った
1回きりの値段(=自分の価値)を『10億円』と請求する…


金額の部分は特に注釈にあるように「フィクション」として
考えても、もしかして「10億以上」だったかもしれないし、
そこは「読みもの」として割り切って読むと、なんていうのかな
なんか面白い小説を読んだような気持ちになりました。


どこまでが虚実入り混じっているかわからないものの、
要は男性と付きあう時に男性から大金をプレゼントされ、
それを元手に株を買ったら大儲けして、今の華やかな生活が
保障されている。そしてあの見かけとは裏腹に
恭子さんはかなりやり手の実業家、と思えばなるほどな、の世界。


表紙や口絵に、恭子&美香の写真が掲載されていますが、
1枚「これは美香さん???もしかして色々取りざたされた
晴栄(はるえ、恭子さんの実妹)さんでは??」と言う写真が。


この時のお二人はまだ「人間味」のある顔立ち。笑
まだ女らしいというか柔らかい感じがします。
現在の美香さんはそれなりに「年齢を経た」と言う感じはしますが
今の恭子さんってこの頃と比べたら「人工的」な雰囲気が強く
なっている気がします。(汗)


結論を言えば、どこまでも自己プロデュースが上手な人だな、と。


この人たちを「叩く人」は同じことをやってから言いな!怒
って感じです。