Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

カラマーゾフの兄弟5 亀山郁夫訳

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)
光文社

やっとここまで来ましたよ!!!!!叫!!!!!
長かった…実に長かった。
ここまで超面白くない本を最後まで読むとは…
大学のくそおもろない教授の小遣い稼ぎの為に
買わされる教科書並みの内容だった。



内容紹介

「エピローグ」では、主人公たちのその後が描かれる。彼らそれぞれに、どんな未来が待ち受けているのか……。訳者・亀山郁夫が渾身の力で描いた「ドストエフスキーの生涯」と「解題」は、この至高の名作を味わうための傑出したすばらしいガイド=指針となるにちがいない。




さてですね、本書。
訳者がこだわって一冊=一日の出来事 と言うことなので
本書のエピローグは63ページしかない。
それ以降は訳者=亀山郁夫による「ドストエフスキーの生涯」(p66~167)
「解題 父を殺したのはだれか」(p171~353)
そして「あとがき」(p354~365)
とまあ、はっきり言って63ページを4巻の末尾に無理やり押し込んだら
きっと読者は訳者=亀山郁夫が別に出版したとする「解読書」を
誰も買ってはくれないだろう、じゃ、63ページを無理やり5巻に
して「抱き合わせ」で解説書を出したら一石二鳥…みたいな商売的
あざとさを感じたのは私だけじゃないはず。
確かに解説書付きなら読み終わって「????」だらけの多くの読者にしたら
「そうか、そういう意味があったのか!」と思う反面
ぶっちゃけ、訳者や学者がこの本についてあれこれ言ったところで
あくまでも『第一の小説』でしかなく作者の死によって書かれずに終わった
『第二の小説』が無い事には全く意味がない。
読んでいて不可解や意味不明な記述の本当の真意は作者にしかわからない。
それを補足したところでそれが「正しい」とは全く言えないのだから。
そういう意味ではこれは一般大衆が読む「小説」ではなく研究者が研究対象にする
「素材」にしか過ぎない気がする。
要は大学でああでもない、こうでもない。きっと作者はこう考えたに違いない…と
意見を交わすための物であって、どこまでも「中途半端な作品」なのだから
世に出したらだめな部類だと思う。
それでも過去にこの作者の著書を読んでいる人には「この作者の傾向からいくと…」と
想像で補完はできるだろうけどやっぱり「正解」ではない。
遺作と言うことで持ち上げたい人にとっては「最高傑作!」と
言いたいだろうけど「未完作」を評価することはできない。
これも「エヴァ」の作者がどこまで意図してあの作品を作ったのか、と
見る者が勝手に想像して「あの描写は…」と各々の意見を交わすところが
似ている気がした。


ま~それにしても全く読む気がせず、読めば100%睡魔が襲ってくるので
本を読むという私の唯一の趣味なのに一向にやる気が起こらなかった反面
その読書時間を断捨離に充てれたのは副産物としては良かったと思う。