Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

プラダを着た悪魔リベンジ! R.ワイズバーガー

プラダを着た悪魔 リベンジ! (下) (ハヤカワ文庫NV)
プラダを着た悪魔 リベンジ! (下) (ハヤカワ文庫NV)
早川書房

婚約者の母に結婚を反対されたり彼が元恋人と再会したりと、トラブルの火種はたくさん。しかしアンドレアの結婚式は大成功に終わる。“NYタイムズ”の記事にもなった。続いていた体調不良は妊娠したせいとわかり、嬉しい報せが重なる。“プランジ”の買収話だって喜ぶべきニュースのはず。あのミランダが上司になるのでさえなければ…。悩んだアンドレアが選んだ道とは?すべての女性に贈る最高にゴージャスな物語。




あらすじに騙されてはいけません。非常に面白くない一冊でした。笑
以上! 
で締めくくってもいいのですが、いかに面白くなかったのか時間がある方のみ
お読みくださいませ。


一言で言って映画のイメージが良すぎて、原作がこれほど「空っぽ」なのだとは
思わなかった、それに尽きる。
ブラックパワハラ上司に仕えて1年。職場放棄の形で辞めた主人公。
(これが映画部分に当たる)
その10年後。独りで新聞等に記事を寄稿してそれなりに食べていた。
偶然知り合った血筋と性格のいい男と結婚することになったものの、
結婚式当日に姑が息子に向けて書いた手紙=あの子はあなたにふさわしくありません、
を読んでまたもや職場放棄ならず結婚式放棄をしかけるが何とか決行。
で、予期せぬ妊娠、夫と元カノとの関係を疑ったり、元ライバルと意気投合して
共同出版社を立ち上げた途端に元ブラック上司から「買収」を持ちかけられる。
本当は今でも顔を見ただけで脂汗状態だから傘下に下るのはイヤ!!と
思いつつもグダグダグダグダした性格の結果先延ばしにしているうちに
買収話は進んでいく。
読んでいる時に「ああ、この主人公遅かれ早かれ旦那とは上手くいかないだろうな」と
予想が立つほど「イヤな性格。自分で決めれない。人の気持ちに鈍感&我が儘。
自己中心。夫をないがしろ」。
実際本文中でしっかり離婚。(ネタバレ、すみません)
これが時給千円の派遣社員の話ならまだしも、共同経営とはいえ立派な
経営者の一人なのにグズグズグズグズグズグズ…と
ひたすら問題を先延ばしする性格にイライライライライライラ…
挙句、他人が物事を進めたら逆切れ…
全然共感できず。嫌ならもっと前から「イヤ!」と言えよ!


前作のようなブラック上司との対決はほとんどなく肩透かし。
どちらかと言えば20~30代の女子の関心ごと=結婚、出産と仕事の両立
みたいな女の人生のテーマをぶち込みつつも「どっちつかず」のはたから見たら
「いいとこ取りの生き方」だけど「自分では何も行動せず、決定を下さず」と
のらりくらりぶりに「責任感の無い女」と言う印象しか残らず。


クソでした。


因みに訳者があとがきにて

本国アメリカでは「続編のアンディは、前作ほど潔くない」

との声が少なからずあったようです。

訳者の私は、アンディは落ち着くべきところに落ち着いた、

とむしろホッとしました。



あ、そう。
まさに価値観の違いがくっきり出た感想の一冊。