わたしの神様 小島慶子
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この本こそが私がこの人の作品を読むきっかけとなった
夕刊で紹介されていた本(だと思う)。
先に読んだ3冊はエッセイでご自身の日常思ったことを
若干修正はしていると思われるがほぼ忠実に書いているのに
対して本作は「小説」。
しかし、先にエッセイを読んでいるからわかるのだが、
ここに出てくる「女子アナ」の性格付けはほぼご自身。
いわば「小島慶子」の内側に潜んでいる人格や葛藤が
これまた悪趣味な性格の悪い登場人物として配置されている。
一見華やかなTV局の女子アナの内部がここまでドロドロしていると
今後、TVを見る目もかなり変わりそう。笑
まあ、現実には私はTVを見ないから、
女子アナが一体どういう扱いや、存在なのかはわかりませんが。
本文では「女子アナは所詮、花魁」だとか「売春婦」だとか
プロディーサー達は「女衒(ぜげん)だ」と表現されている。
所詮、一般庶民が望んでいる「役」を演じるだけ=コスプレをしていると。
おばかでも、天然でも、茶目っ気たっぷりでも、庶民的でも
本来の姿は全く違って本当に計算しつくされた「女子アナ」がそこにはいる。
それにしても冒頭の一文が素晴らしい!
行きますよ。
私には、ブスの気持ちがわからない。
掴みはバッチリです。
人の事を妬んでばかりいずに、蓋を開ければ皆形は違えど
悩んでいるのは同じ。
ならば、貴女はあなたの、私は私の土俵でしかるべきものと
対峙しようではないか。
それはきっと「自分の心」だと思うのだけれど。
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