Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

ホライズン 小島慶子

ホライズン
ホライズン
文藝春秋

主人公の真知子は海外企業に職を得た夫と共に南半球へ移住。娘を出産し、新生活が始まった。美しく小さな異国の街に暮らす日本人達のコミュニティには、夫の職業や住む場所によって暗黙のヒエラルキーが築かれていた。その中で真知子は、投資銀行に勤める夫を持つ郁子、商社マンの妻の宏美、現地の日本人シェフと再婚した弓子らと親しくなる。しかし、日本人会のバザーで起こった事件をきっかけに、彼女たちの関係は一気にあやういものになっていく……。


孤独と自立、家族と友情……。今、女性が「生きる」ことに正面から向き合った傑作長篇。




なんだろうなあ…小島さんの書く小説って読んでいると気分が段々
滅入ってくる。
この話にしても「結婚なんなんてまだまだ」って感じの20代ぐらいまでなら
「空想、お話」位の距離感で「楽しめる」のかもしれませんが
ほどほどにそれなりに人生生きてきた人間にとっては
「どこにでもあるよね…こういうことって。うんざり」って感じで憂鬱になる。
本作では舞台が海外で駐在妻のそれぞれの描写が中心ですが、
別にこれらの「選ばれし存在」でなくても普通に日本でもこう言った
超せま~~~~~い好きで付きあっているわけでもないコミュニティって
ゴロゴロしているし。
それをみんな表面は上手く本音を隠して何とか付きあっている。
はあ…
青い綺麗な海をバックにしている割にモヤモヤとスッキリしない読後感。