Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

新 怖い絵 中野京子

新 怖い絵
新 怖い絵
KADOKAWA/角川書店
2016-07-30

内容(「BOOK」データベースより)

絵の背景にある歴史の闇や人間の暗部に注目し『名画に描かれた「怖さ」を読み解く』という新たな絵画の楽しみ方を提唱し大ヒットした、「怖い絵」シリーズの待望の新刊が満を持して登場!今回取り上げるのは、シャガール、ミレー、モネ、ゴヤ、カラヴァッジョといった有名どころからゲイシー、ブグローなどマニア向けまで多種多彩。中野節炸裂、絵画ファンから歴史ファンまで大満足の解説書。


これ、人に「おすすめミステリー」のジャンルで紹介する本だろうか?
見ただけで怖い絵、一見しただけでは「どこが怖いの?」と思うような絵。
しかし著者の解説を読めばうすら寒い気がする。
要は「絵の解説書」なんですけどね。
絵の作者の背景にある社会的な問題とか絵を描いたその後に起こった出来事を
知れば確かに怖いけど、知らずに例えば普通に美術館に行って見ただけでは
「ふ~ん」で素通りして終わりそうなものばかり。
そう言う意味では「なるほど…絵って奥が深いのね…」とは思うんだけど
自分が期待していた「ミステリー」と捉え方が違いすぎる。
図書館で司書に「新春に読むのにふさわしいミステリーを紹介してください!」
と言ったらこれを出された…ってなったらバチ切れしそう。
別にこちらは「に興味がある」人間でも無く「絵を読みたい(鑑賞)わけでもない」。
あくまでも「読む」を紹介してください、とお願いしているだけに。
もっとスタンダードに一般受けする本を提案して欲しい。


ただし今後絵を見る機会があったらこんな風に「背景」を読み取ると
更に面白くなるということが分かったという点では合格点かな?