もう恥をかかない文章術 神山典士(かみやまのりお)
前書きよりP13
アマチュアの皆さんが書く文章ですから、上手い下手はそれぞれです。
けれど読者目線で見てみると「読みにくい文章」「何を言いたいのかわからない文章」「上から目線の文章」等が目立ちます。
それらは「書きたい様に書いてしまった結果」です。
ちょっと視線を変えて書き方を工夫して「読者の生理」を意識して書けば
見違えるような文章になるはずです。
読者を意識するのはプロの書き手だけに限りません。
社会人も学生も主婦も子供も日記以外の文章には必ず読者がいます。
(中略)
いずれにしても読者に納得してもらわなければ、
読み切ってもらわなければ書く意味がありません。
「ひたすら自分の思いを文章に紡ぎたい」と思う事もあるでしょう。
それを否定はしませんが、文章はマスターベーションの道具ではありません。
人と人を繋ぐ「コミュニケーションのツール」です。
だから「書き手が書きたい文章より、読者が読みたい文章」を紡ぐこと。
それこそがプロにとってもアマチュアにとっても「ゴール」なのです。
p190 井上ひさし流文章で大事なこと
「誠実さ」「明晰さ」「わかりやすさ」______これは文章で大事な事です
(中略)
誠実さとは「自分の言葉で書くこと」
明晰さとは「自分が何をやろうとしているのか知っている事」
「結局は、書いている自分が元気になる様な書き方で書けたらいいな」というのが私の希望です。(『井上ひさしの作文教室』)
私なら最後に書いている人も読んでいる人も元気になる、納得できる書き方でかけたらいいな_________という希望を付け加えたいところです。
もう一つ、井上さんの文章術で忘れてはならない、有名な言葉があります。
むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでもゆかいに
p205
文章を書くという事は、
考える事、想像すること、自分なりに解決策を考える事。
正解のない中で、「これでいいんだ」と決断することです。
逆に昨今は、考える前にスマホやネットに頼ったり、自分で考えないで人の意見に頼ったり、「自己決定能力」に欠ける若者が増えています。
まず考える事。それを人に話すこと。その上で考えをまとめて文章に書くこと。そういう日常的な習慣の中でこそ、文章能力や表現力は鍛えられるのです。
ひいてはそれが、読者を感動させる文章に繋がっていきます。
読者を意識して書けと言われても…
そもそも
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