読書日記ときどき愚痴日記

主に読書感想。
かなり独断と偏見更に毒に満ち満ちた狭い世界を
自己満足で満喫しています。

変身写真館 真野朋子著

変身写真館 (幻冬舎文庫)
変身写真館 (幻冬舎文庫)
幻冬舎
2013-02-07

第一話 スカーレット・オハラの決意
第二話 ドリームガールの悲しみ
第三話 アンナ・カレニーナの情熱
第四話 ジュリエットの勇気
第五話 マンマ・ミーアのように


の5話でオムニバス形式で展開。
題名は「変身した服装」ではなく「誰々の様な展開」と解釈。
ネタバレになってしまいますが
第一話で言えば30代のヒロインが夫に女ができて離婚することに
なったので気持ちを切り替える為に「変身写真」に挑戦することに。
出来上がった写真を見て「今までとは違う自分」に出会って満足する。
第二話は劇団に入団未満の子が認知症になったもとダンサーである祖母に、
自分がだれであるか判らなくなるまでに写真を撮ってもらって少しでも記憶を保てるように…そんな期待を込めての撮影。
第三話は49歳。夫は単身赴任、息子は大学の為下宿。
現在一人でヘルパーをしながら平凡な日々を過ごしていたところ、
ケアマネの独身男性と居酒屋で一杯やったところから
「自分に興味を持ってくれるのは普段じいさんばかりだけど、
こんな風に夫以外の人に「女」として見られたい!!」
という気持ちから撮影。
第四話は超お固い学校の独身女教師37歳。
地味で全然パッとしないけれど同僚の先生に少しでも「女」として見られて
そしてできるならお付き合いできたら…と切ない女心で挑戦。
この話、地味な先生がパッと明るく前向きに人生を歩みだそう!
とした途端に交通事故でお亡くなり…涙
ただ、その時撮った「変身写真」を遺影として使用したことにより、
勤務先の女子高生が「先生、いつもと違う…ボーゼン」。
そして最終話 先生の葬儀から帰った娘が「先生の写真、いつもと違ってた…」と
母親に話すものの、進路を巡って大ゲンカ。
冷戦状態の中、母親が「一緒に写真撮ろう。付いてきて」と話を持ちかけたので
休戦の意味も込めて撮影。


とまあ、こんな感じです。


実は私去年の12月に実際に「変身写真」に挑戦しました。笑
きっかけは今年の6月が銀婚式だったので夫に
「二人で結婚式のような写真を撮りたい」と申し出たら
「写真嫌い。イヤ」と言われたので
「ならば、一人で撮るわ!!!!!!!!!!超激怒」と探したのでした。笑
フォトウエディングはやっぱりカップルで撮ることを前提にしていますから
そこで「独りで…」となるとねえ…ハードル高過ぎ!!
しかも誕生日月なら「2着の値段で3着撮影!」とお得だったので即申し込んで
撮影と相成りました。
本書で言えば第三話のヒロインの境遇に一番近いかも。
夫にはすでに「女として見られていない。このままで終わるのか?」じゃないけど
言っていいですか?
夫よ、アンタね、自分の嫁が他の男からはちゃんと「女」認識されているのに
肝心のアンタがそのことに全く気が付いていないってのはどうよ?!怒
アンタ、こんなにいい女が側にいるのになぜそのことに気が付かない?
ああ?ホンマ、腹立つわ!怒


てなわけで、私の変身写真は夫&息子には秘密で撮影しました。
と言うのもコンセプトは
1着目は25年前と同じように「白のウエディングドレス」で。
2着目はお色直しドレスのような感じで。
3着目は雰囲気を変えて「これから夫以外の男とデート」=不倫バージョンというか
セクシー系でお願いします!と言うものでした。笑


出来上がった写真。
「あれ?いつもの自分なんだけど…」でした。笑
これだけプロに化粧してもらって衣装も普段と違うものを選んだのに
写っているのはやっぱり「いつもの私」でした。
ショック…
ホームページに顔出し掲載してもいいですか?と聞かれたのですが、
撮影前だとその気満々でしたが出来上がったものがあまりにも「私」なので
見た人がすぐにわかるから「ごめんなさい」しました。


でも、今回の本を読んでこの意味が分かりました。
p35

「いくらでも作りこんじゃってください」

(中略)

「まさにマジックですね」

「でも、いくら変身と言ってもやはり、

お客様の人柄とか内面みたいなものが滲み出てくるものですよ」

「そうなんですか。結局、元の自分からは逃げれないんですね」

「姿は変えられても、中身を百パーセント変えることは無理ですから」

「ふうん、写真って怖いですね。

そんなに性格が表れるものなんですか」




なるほど。
「私」が「いつもの私」だった意味が分かりました。
ただ「しわ」は加工してもらえるから(笑)、
額のしわが無い私はまさに20代の私でした。
短大の卒業アルバムと同じ笑顔で。
結婚してからのスナップ写真でこんなに嬉しそうに天真爛漫な笑顔の写真って
ありませんから。
25年の生活の内に失くしたものがそこにはありました。
得たものもあるけれど失くした物もそこにはあるんですね。
それが25年と言う歳月。


まあ、撮影は楽しかったので今年は今度は「ズラ」着用で思いっきり
別人になり、そして写真掲載をOKできる位の変身写真を
撮ってやるぞ!!!!!!!!と楽しみにしている私です。
毎年誕生日に「記念写真」=しわが無いけれど を撮って比較するのも
いいかもと思ってます。
そして一枚だけ、しわが比較的マシなものを「未加工」でアルバムに
入れてもらおうとも思ってます。
だって、永遠に20歳だよ、このままだと。笑