Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

似合う服がわかれば人生が変わる ジョージ・ブレシア

ニューヨークの人気スタイリストが教える 似合う服がわかれば人生が変わる
ニューヨークの人気スタイリストが教える 似合う服がわかれば人生が変わる
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2015-11-19

こちらはニューヨークのスタイリストさんが書いた本。
スタイリングの本ではなく「生き方論」に近い系。
最近読んだ↓

何を着るかで人生は変わる (単行本)
何を着るかで人生は変わる (単行本)
三笠書房

と同じ系列かも。
ただ、私的には本作の方が読みごたえが十分あったので同じ読むなら
こちらをお勧めします。
確かにお国柄の違いゆえに服選びの選択or着用目的が日本人のそれとは
違うのですが、それ以上にわかりやすい説明で納得できます。
一方日本人スタイリストが書いた本は「感覚的」過ぎて、
要は自分のセンスの押し付けになっている気がする。


本作は
着ている服=「あなた自身」
を前提に話を進めているので「あなたは未来の自分についてどう思っている?
それに近づく為にはどんな服装をすればより良い結果を得られると思う?」と
常に服を着る人の立場(視点)と言うか着る人が服について「考える」方向
で話が進む。
ここが「自分(スタイリスト)の考えの押し付け」をする
日本人スタイリスト(の本)と違う点。
(と言うか、メーカーにおもねっている感が露骨過ぎる…)


また翻訳本なので堅苦しい文章になりがちな反面、元々の文章が秀逸なのか
例えばアイテムAとBをコーディネートした場合…と文章で書いてあっても
頭の中でイメージがスッとできるのは日本人スタイリストの本には無かった点。
むしろ日本人スタイリストの本のレビューで「写真を載せてほしい」と
書いてあったのにも納得。
そういう意味では日本人の本は全て「感覚」
(多く語らなくても判るでしょ?=わかってよね!!と言う書き手のエゴ)
に頼り過ぎていて言葉で説明する努力を省略している気がした。


最後のページを引用するとp283~

最後にもう一つだけアドバイスを。

貴女の目標が「デキる女」でも「セクシー」でも、

ファッションを楽しめば楽しむほど成功率が上るのです!

そんなに思いつめることはありません。

ショッピングの時も、身支度の時も、遊び心を忘れないで下さい。

「いつもと違う自分」にもどんどん挑戦しましょう!これは実験です!

クローゼットをハッピーな場所にしてください。

そうすれば、ポジティブなメッセージが外の世界にも伝わるでしょう。

前にも言ったように、クローゼットは生き物なので、定期的な入れ替えが必要です。これは一生かけて続けていく作業です。

だから、どうせなら好きになりましょう。

人生の一部なのだから、楽しみましょう。

服にどんなに時間やお金やエネルギーを費やしても、

罪悪感を持つ必要はありません。

裸で生活することはできませんし、そもそも違法行為ですからね。

服を買ったり着たりするのは、完全に合法です。

一度しかない人生ですから、あなた自身と同じぐらい素敵な服を着て

楽しんでください。



ここまで服選びを「楽しめ」を書いてくれた本って無いと思う。
服を通じて前向きに生きることをさりげなく後ろから押してくれる一冊。