52ヘルツのクジラたち 町田そのこ
- 52ヘルツのクジラたち
- 中央公論新社
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久しぶりに本らしい本を読んだな、という感想
私の実家両親も「親ガチャ」の「カス」だと思っていたけれど、
本作の親は「カス of カス!」という感じだった。
うちの親ですら「マシ!」と思ったほど。
真剣に感想を書こうと思えば「全国読書感想文コンクール」並みになりそう。
それぐらい読みごたえがあった。
とはいえ、突っ込みどころが無いとは言いきれないけれど。
ただそれをブログで書いても「誰も長文を読まない」という「それってブログしている意味あるの?」と日々不満に思っている一つであり、ストレスの元になっているこのムラゴ×というブログサイトでもはや真剣に長いまともな感想を書こうとは思わない。
ホントはこの本を通じて「私が考えたこと・感じたこと」を力説したいのだけれど。
実際「本」ってそういうもののはずなのに、世の中活字離れという現象を起こした結果、
少しでも本が売れる作戦の一つが「ラノベ」というものならばそれはそれで罪深い。
誰にでも書けるテンプレの存在。
中身も主張もないぺらっぺらでも表紙に釣られて買ってしまう。
そんな読んでも読んでも何も残らない「小説」というよりは素人が書いたにしては
「マシ」な文章の羅列。
主張がないから書き手の姿が見えてこない、浮かんでこない。
「本」という媒体でなくてもこんなブログですら「書き手が透けて見える」から
文字を通して相手を知って、交流しているのだけれど。
見てくれのいい、きれいな、そして何もない文章がもてはやされる。
そんな薄っぺらさが万人に受け入れられる時代。
本作にもっと色々盛り込んでしまうと今度は重たくなりすぎて誰も読まなくなる、
という現象を回避するためにあの「薄さ」なのかもしれない。
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