Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

定年女子 60を過ぎて働くということ 岸本裕紀子

定年女子 60を過ぎて働くということ (集英社文庫)
定年女子 60を過ぎて働くということ (集英社文庫)
集英社

男性が定年になった!という言葉は耳タコ状態なのですが、
女性が定年になった!という言葉は近年やっと耳にするようになった気が。
特に一つの会社を勤め上げた、なんてめったに耳にせず。(公務員位?)
それぐらい珍しい事だったのが雇用機会均等法のお陰かこの世代が
無事定年を迎えることになった…


というわけで色々なケースを取材してまとめ上げた一冊。
なんていうか「恵まれたケース」ばかりなのでこれもまた編集が
その様に仕向けているせいか
「私たちも定年を迎えても希望がある!or 新たな仕事が見つかるかも!」と
ポジティブに考えられるように作られている。
まあ、現実は再雇用になったものの今までと比べ物にならないくらい
「責任のない仕事」で腐りそうになるのかもしれませんが…
年金問題など現実的な問題が立ちはだかっているので、
仕事があるだけマシ!と思いながら再雇用を受け入れていくしかないのがこれからの
定年後の課題となるのでしょう。


私の夫もこの9月で60歳。
3月で定年です。
再雇用されるのか全く違う会社に行けるのか…


20年位前に市役所で入力の短期バイトをしていた時のこと。
その課で役職付きだった人が役職なしで延長(再雇用?)になったのか
その日まで使っていた豪華な机がそれはそれは貧祖な机に部下だった若手が
交換しているのを見ました。
なんていうかそれこそTVでやっている「一流芸能人・3流芸能人」の
スリッパや椅子にガクッと差がある感じ。
なんか嫌なもの見た~って気になりました。
話し方も昨日までは「上司が部下に」って感じだったのが敬語というか
気を使った話し方に変わったのも…


そういった「仕事はほぼ同じなのに職場の人間との関係性が変わる」という
事をどこまで覚悟して受け入れることができるのか。


今まで散々偉そうにしてきた夫がどこまで「違い」を受け入れることが
出来るんだろう?と心配しています。
それ以上に「ここはイヤ!あそこはイヤ!」と言うのが目に見えているから
再雇用・再就職の先があるのかどうかが一番心配…