Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

カーリーⅡ 高殿円

カーリー <2.二十一発の祝砲とプリンセスの休日> (講談社文庫)
カーリー <2.二十一発の祝砲とプリンセスの休日> (講談社文庫)
講談社
2013-04-12
Kindle本

一作目は13,14歳設定の割に「幼児」レベルのお花畑脳全開で
うんざりさせられましたが、「打ち切り」の言葉で作者の尻に火が付いたのか、
それともすでに打ち切られた後の出版かはわかりませんが一転して
最低でも小学高学年ぐらいの知能を持ったかのようなヒロイン。
というか、一作目とちょっとトーンが変わったな、と。


パティ王女が学園にやってきてそれはまるで「ローマの休日か!!」
と言う雰囲気だったのですが、真実は…


解説の金原瑞人氏の言葉を借りれば
p439

ラノベ+古典的少女小説+歴史小説+ミステリ 

と言う要素を盛り込んだ末に、ただのラノベと思って読み始めた
読者層と内容に乖離があったのか、2冊でこちらの出版社からは中止。↓

カーリー ~二十一発の祝砲とプリンセスの休日~ (ファミ通文庫)
カーリー ~二十一発の祝砲とプリンセスの休日~ (ファミ通文庫)
エンターブレイン

↑この表紙と中身の雰囲気が全く違っているからねえ…


楽しいだけのラノベ展開だったらとか、もっと初めから「大人」を
意識した話にしていれば…と今回の話を読むと残念に思う。
それぐらい、今回の話はちゃんと小説として成り立っていたのであるが…


最後の〆に「fin」とあるのが妙に新井素子を思い出させるのである…