幽幻廃虚

三才ブックス

Digital Ebook Purchas

未承認国家というものがあるらしい。国際的に国家と認められる事のない国。
そんな普段決していく事ができない（難しい）国での廃墟写真集。
因みに表紙の写真はアルメニア共和国の元大学敷地内の噴水だったそう。
日本の廃墟は木造建築が多いせいかどんどん朽ち果ててやがては土に還るパターンが多いが（もしくは生命力が旺盛な木々にどんどん浸食される）、外国は基本「石」の建造物が多いせいかきれいな形を保ったままの廃墟が多い。
よって、廃墟なのに美しいオブジェとしていつまでも存在感を残し続けている。
また、なじみのない国という事もあり、それらの廃墟を見ても「望郷感、既視感、記憶のさかのぼり」といったものが全く感じられないゆえに物足りなさを感じるのは仕方ないのかもしれない。
ただ、廃墟になった過程が日本とは違い戦争、地震といった人間の力ではどうしようもない
事が原因だったことが悲しい。