Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

おまえなんかに会いたくない 乾ルカ

おまえなんかに会いたくない
おまえなんかに会いたくない
中央公論新社
Digital Ebook Purchas

アマゾ×のあらすじより


十年前に北海道道立白麗高校を卒業した3年6組の元クラスメイトたちに、校庭に埋めたタイムカプセルの開封を兼ねて同窓会を開催する案内が届いた。SNSも立ち上がり、高校生活の思い出に盛り上がる彼ら。しかし、「岸本李矢さんを覚えていますか」という、謎めいた書き込みが波紋を呼ぶ。それは、いじめが原因で転校していった生徒の名前だった。新型感染症で激変する世界の中、近づく同窓会。そして、「岸本李矢」がタイムカプセルに入れたものとは!? 



表紙のイラストと高校時代の描写から昭和後期もしくは平成?と思いながら読みましたが
高校三年生の時に埋めたタイムカプセルを10年後…28歳のときに開封する。
しかもコロカ感染が始まった時…という事から平成5年生まれ前後が主人公。
長男と同じ年頃設定かあ…


「遺言墨」という特殊な墨。それは『この墨で書けば、必ず相手に内容と真意を伝えることができる』というもの。その一方で受け取った側が死に至るもしくは書いた方が死に至る…と都市伝説な扱い。それが「恐怖」のキーワードとなって話が進む一方でコロナで行動規制で鬱屈がたまった中での「狂気」とがないまぜになって話が交差して進む。



今となっては「自粛」「マスク警察」「緊急事態宣言」と言った言葉が「過去」になったなあ…という気がする。でも第一波の時はみんな息をひそめて生活していたよね。
けれどその一方で外食産業、旅行業界、その他もろもろの職業が「一斉休業」に追い込まれ
果ては倒産・解雇という流れで「人生が一瞬にして変わってしまった」人がいる。
「お金がない」という事がこれほどまで心を蝕み、人を変えていくものなのか、と。


コロナは終息に向かいつつあってもさらにまた違う「困難」な日々が続いている。
もう「幸せな日々」が戻ってくることは二度とないのかな?


それにしてもインパクトのある題名だなあ…これだけで読者を惹きつけているよね
ただやっぱりラストが残念!物足りなさを感じる。
本書でも「いじめられる方にも問題がある」って言われているようで。
これが今どきの本の主流になりつつあるのかな??