エイジハラスメント 内館牧子
- エイジハラスメント (幻冬舎文庫)
- 幻冬舎
- Digital Ebook Purchas
2008年発行
内容紹介より
大沢蜜は34歳のごく普通の主婦。可愛い娘にも恵まれて、何不自由ない暮らしを送っていた。ある日、パート先でオバサン扱いをされた上、夫が若い女と浮気している現場を目撃。もはや蜜には、若くて綺麗な愛人と戦うだけの魅力はない。家庭もプライドも失いかけた蜜は、若返りの為に美容外科手術を決意するが、それで幸せな日々は取り戻せるのか!?
なんていうか34歳で「私、きれい!イケてる!」と自信満々なわりに「エステは高くて…」とあまり手をかけていなさそうなのに「美貌」描写…(;^_^A
21歳で2歳年上の男と大学中退してまで結婚
さらに6歳の娘が一人だけ
パート先で「おばさん」扱いされて憤慨して退職
とまあ「幼稚」な人物造形
パートに出る前に子供の幼稚園等で「素敵なママ」とか一人もいなかったのかな?とか、
パート先でも男どもに散々ぼろくそに言われている環境で「それは無いのでは?!」と
口にするパート仲間の存在もいない描写 (;^_^A
要は現実感気薄=共感しにくい
読んでいて24歳の私に対して50代の姑が「私の方が若くてきれい」と言い放った事実を思い出したこと(姑は美魔女でもなんでもなく実母から「顔を見て見合いを断れ」と言われたレベルのご面相…(;^_^A )
姑に「この本、読んでください。80代になってもいまだにどこに行っても
『私の方が若く見える』と言うことがいかに恥ずかしい事なのか理解してください」
と手渡したい感じ (≧◇≦)
まあ、新聞はTV欄しか見ない
TVもニュースは付けているだけ
ゴシップ番組大好き!な人種に言うだけ無駄ですが
自分が50代になってつくづく姑は「幼稚」で「嫉妬深く」「自分に自信が無い」人なんだな、とわかるように 私も成長したなあ~ (●´ω`●)
p295
そして今にして思うのだ。若さを保つことにこだわり、オバサンになりたくと怯え、エイジハラスメントに過剰なほど反応したのは、自分に自信が持てなかったからではないか。
若さ至上主義の日本で若さを失った時、自分は何者なのか。結局は何者でもないという焦りが、加齢にあらがう方向にだけ進んだように思った。
もしも若さを失っても、他人から必要とされる何かを持っていれば、女は本気で言えるのではないかと思う。
「女の人生は40からよ。若い子しか相手にしない男?その程度の男に相手にされないからって、それが何か?」
若い私を見て姑がもっと成熟した大人の女であったなら尊敬できる人間として扱えたのになあ…と残念に思う今日この頃
p216
人は加齢とともに生きる智恵をつけ、困難や苦労に耐え、乗り越えていく。喜びと失意が交互に襲ってくる経験が、顔に締まりを作っていくのだろう。
締まりは成長であり、無防備な姿勢やあどけなさを消す。
それを「中身」と言うのかもしれない。
見かけだけの「若さ」にこだわっている人はパリに行ったら全く「モテない」のでは?
p222
「なら、パリではどういう女を『いい女』っていうの?」
「1,単なる美人より個性的な女
2,ブランド品を身に付けるより着こなし上手な女
3,やることがシック、エレガントな女
4,仕事ができる女
5,男に媚びない女
6,会話が楽しくてユーモアがある女
この六か条だろうな。
ちょっと悪っぽい大人の女。それがパリではいい女」
p223
「パリではさ、例えば中高年のいい女が一人で映画を見て、帰ろうとするだろ。
そうすると若い男や中高年の男性やらが当たり前のように声をかけてくるわけだ。
『今の映画、どう思いました?』とか『ぼくはこの監督、才能ないと思ったんですけど、どうですか?』とか (中略)
そこでその男が好みじゃなかったら女は無視して立ち去るし、悪くないと思ったら立ち話したり、カフェで話し込んだりもする。そこから愛だ恋だに進むかどうかは別だよ。
だけどパリの女はいくつになろうがそういう状態に置かれているし、男の目が注がれている。打てば響く女がもてるから、先の六か条に照らして自分を磨くよね」
あなたは一人で映画を見に行けますか?
そしてその映画の感想を求められたらきちんと自分の意見として言えますか?
とはいえ「いい女」に声をかけることすらしない・できない意気地のない日本男子の未熟さも女の精神的幼児性を増長している気がします
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