Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

サイバーテロ 漂流少女 一田和樹


サイバーテロ 漂流少女
サイバーテロ 漂流少女
原書房

2012年発行


↓ このシリーズの第二弾



第一弾で逃げた真犯人は出てこず とはいえ似た匂いのする少女が登場


そういえばPC主流時代、口を酸っぱくして「アンチウィルスソフトをインストールしろ」と言われていたっけ
今ではプロバイダーに初めから付いて来るので個別でしなくてもよくなったので認識が薄くなってしまっていますが (;^_^A
とはいえ「安全に見守ってくれる」と言う「安心感」から何も思わずに使用していますが、
本作の様に「ソフトに悪意でウイルスが仕込まれている」と言う可能性を考えたことがなかったなあ…と (;^_^A
またウイルスが入っていないかどうか、と言う事は言葉を換えれば「常に監視されている」と言う事でもありみんなの大好物の「個人情報ですから!」と声高に言ったところで
自分が普段どのようなサイトを見ているか駄々洩れなので個人情報守秘義務なんてネットの世界には無い、と思った方がいいかも (;^_^A
考えたくないですがセキュリティサービスに勤める人たちが「すべて善人」とは勝手な妄想


私が高校生ぐらいだった時に母親が「NH×が高給なのは、お金に目がくらんでニュースの平等・公平性が失われないため」と言っていたことを思い出しました
最も今では「高給なのが当たりまえ」感覚になっているから「高い理由」が忘れ去られて、
忖度が常識になっているのかめちゃくちゃ自×党においしい報道状態になっていますけど…
パー券の還流といい、好き放題ですからねえ…
とまあ、情報に「嘘」が仕組まれていても気が付きにくい状態になっているのを考えると本作の危惧は現実化の可能性がありますね


簡単に説明すると「ツイッターに連携した無料ソフトに埋め込まれたウイルスがいとも簡単に拡散される」と言う状況
あまり身元不確かなアプリ等を気軽にダウンロードするのは止めておきましょう!
まあ「ライ×」みたいに「意図的にやらかしている?!」と言われても仕方のないアプリも
既に存在していますからね


長い引用ですがスマホ等で金融資産を管理されている方、ご用心!!



p150   ※マトリョーシカ=オープンソースのアンチウィルスソフト

更新されたマトリョーシカにはとんでもない代物に変わっていた。まず、スパイウエア機能が追加された。普通のアンチウィルスソフトには、スパイウェア撃退機能が付いているものだが、今回追加されたのはスパイウェア機能そのものだ。利用者のパソコンから個人情報など重要な情報を外部送信する。利用者が利用したネットバンク、ネット証券、ECサイトなどのIDやパスワードなどの情報を盗み、それを外部に送信する。

次の目玉機能がひどい。勝手にネットバンキング、ネット証券、ECサイトにログインして、取引を始めるのだ。ネットバンクとECサイトでは、赤の他人に送金し、プレゼントを贈る。ネット証券では、勝手に株式や債券の売買を行う。滅茶苦茶だ。

3番目は攻撃機能だ。時間を決めて、特定のネットバンクやネット証券サイトにアクセスし、ログインする。そして同じ取引を一定時間、何度も繰り返すのだ。例えば、ネットバンクでは、送金を繰り返し行う。ネット証券では特定の銘柄の売買を繰り返す。1台のパソコンだけなら別にどうということもないが、マトリョーシカがインストールされている数百万台以上がこんなこと始めたら、ターゲットにされたサイトは甚大な影響を受ける。ネット証券の場合は、ターゲットにされた銘柄の値動きが異常になる。もっとも単純で効果的な攻撃方法だ。ネット金融は機能しなくなる。いや金融そのものが機能しない。

いったいどれだけの個人資産が消滅し、企業が倒産することになるんだ?