Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

五覚堂の殺人 周木律

五覚堂の殺人 ~Burning Ship~ (講談社ノベルス)
五覚堂の殺人 ~Burning Ship~ (講談社ノベルス)
講談社

前作2巻にあった数学の邪魔なだけのうんちくが若干影をひそめた分、
普通のミステリーとしてまあ、なんとか読めた。
ただ、ところどころ出てくるまるで脚本のト書きのような描写は
ほんと、止めてほしい。
そこだけなぜか急に「臭く」なる。


立ち止まる、××
振り返る、××
そんな感じ。大体百合子の時が多いけど。
ただでさえ「どこかで読んだような…」と指摘されている
のだからそれって作者がどこかで読んだり見たりしたのを
思い出して回想しながら書いているからそうなるの?と。
また、百合子の口調が22,23歳とは思えないほど
幼稚。
「大丈夫だよ」って…汗
それほど親しくない同級生やその親族がいる場で発する
言葉じゃないでしょう。
これが中高生ならまだしも。
T大院生、才色兼備と言う設定にしてはあまりもお粗末。
リアルの女性との接触が少ないのか?作者。
まるでラノベと専門書のを足して割ったかのようなごちゃまぜ感の
ある本書。


そして、司と百合子って本当に血のつながった兄妹?
悟同様、養女なんでは??と。
23年前に何があったのか。
このシリーズは最終的にそこを追求するんだろうか?