Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

メリー殺しマス コリン・ホルト・ソーヤー

メリー殺しマス (創元推理文庫)
メリー殺しマス (創元推理文庫)
著者:コリン・ホルト・ソーヤー
出版社:東京創元社
カテゴリー:本

シリーズ第六弾。
今回は施設内だけの行動=聞き込みメインで正直退屈。
とはいうものの80歳近くなると体も言うことを利かないし、考え方も頑固になっていくしこれが「正しい老化」というべきか。
事件は「バーディさん=小鳥さん」と何ともかわいらしい愛称をお持ちの老婦人が亡くなっていることが発端。自殺か、事故か、殺人か。
当然刺激が欲しいアンジェラは「殺人よ~~殺人よ~~」とわめきたてて大騒ぎ。
殺人を「娯楽」と捉える傾向は正直健常者には「…」な気持ち。
ただ本文P140
『ここには本物のニュースっていうのが、ほとんどないから。
私たちは、本のちょっとしたことでも、大きなニュースのようにしてしまうのかもね。
とにかく、ここでは誰でも彼もが、他の人たちの事に興味をもってるの。
わかってもらえるかしら』
施設内ではプライバシーはあってないもの。これを肝に銘じて我々も老人施設に入るべし!笑

さて小鳥に餌をやっている「心優しい」バーディさん。聞き込みをすればするほど「死んでくれてラッキー」的な意見が大多数。日本でも野良猫に餌をやって周囲と摩擦を生んでいる人がいるのと同じこと。鳥の糞で窓ガラスがどろどろの階下に住む入居者、音が大きすぎて眠りを妨げられている入居者。
出るわ出るわの苦情のオンパレード。
人間、年をとっても人に迷惑をかけて周囲とトラブルを起こす人は最後まで治ら無いようで…
ラストもあれだけ「殺人よ~殺人よ~真実を突き止めなくっちゃ~」と騒いだ挙句、犯人の人となりを知るや否や「この人はいい人よ~逮捕しないで~」って…呆
あまりにも自分勝手すぎる言動に正直、今回、鼻白む。
それ、現実でも「仲のいい人ならOK!親しくない人ならNG!」って自分の感情一つで判断しちゃうバカ女っているよね~
基準があいまい。それだと法律なんてなくていいし、公平を得ることはできない。
世間が狭い、というか実際老人ホームで生活している人が作者だから仕方ないのかも。





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