Noblesse Oblige  ~ノブレス・オブリージュ~

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい テサロニケ人への第一の手紙5章16節~18節

他人の支配から逃げられない人 片田珠美

他人の支配から逃げられない人 (ベスト新書)
他人の支配から逃げられない人 (ベスト新書)
ベストセラーズ

この精神科医さんの本は結構好きです。
他の精神科医さんの本はなんというか回りくどいというか全然
解決法に結びつかないどころか一体何が言いたいのかわからない本が多いので。
と言うわけで、働いている人は元より普通に日本で生きていて
「支配されたことが一回も無い」なんて人はいないと思う。
なので思い返すこと×年…と各自の支配されたことを思い出していただきつつ
本書では「支配されている人が実は場面が変わると支配する側になる」と言う
事実も確かにそう言われたら…と。
例えば
パートでいじめられている主婦が帰宅すると家族に当たるとか(心当たり大!)
会社でぼろくそに言われている人が取引先にえらそうに言うとか、
夫にDVされている妻が子供に「お母さんはあんたの為に我慢して…」と
精神的に追い込むとか、言われたら思い当たることが多々…
表裏一体。


その一方で「逃げたくても逃げれない人」に対して「逃がさない人」とは
p150~

では、逃がさない者はなぜ異様なまでに人を攻撃し、

支配しようとするのだろうか。

それは、実は支配する側も追い詰められているということだ。

「攻撃は最大の防御」と言う言葉があるが、

他人を支配しようとするものも

切羽詰まった状況の中で、自分が攻撃され、

支配される側に落ちることを極度に恐れている。

それゆえ、自分の身を守るために周囲の人間を攻撃し、

支配しようとするわけだ。



なんかものすご~~く納得。
「逃がさない人」も何のことは無い「弱い人」なんだ。
あ、私にぼろくそ言う人って本当は私が反撃に出てぼろくそ言い返す
事が怖かったんか!!!!
でも、相手と同じ土俵に上がるのは恥!みたいな風潮もあるしね…
辞めるって決めたらぼろくそ言えばよかった…といまだに思う反面
これ以上相手と関わりたくなかったという方が当時は大きかった。
だから不完全燃焼だけどこれで良かったと思うことにする。


日本で毎日のように報道されるニュースの裏側でこんな風に
「支配し支配され」の関係が引き起こしていることが多い、
と言うのも事実。